• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

1994 Fiscal Year Annual Research Report

各種澱粉における導入脂肪酸の選択特性と老化に関する研究

Research Project

Project/Area Number 06780017
Research InstitutionTokyo University of Agriculture

Principal Investigator

阿久澤 さゆり  東京農業大学, 農学部, 助手 (60256641)

Keywords澱粉 / 脂肪酸 / 老化
Research Abstract

脂肪酸が澱粉に与える影響を検討するために、澱粉粒に脂肪酸を導入したモデル実験を行った結果、得られた知見は下記の通りである。
1.澱粉粒への脂肪酸導入方法及び導入脂肪酸の選択特性
澱粉粒への各種脂肪酸導入方の検討では、メタノールに脂肪酸を溶解し、撹拌放置した後通風乾燥し、脂肪酸導入澱粉を調製した。しかし、ソックスレ-抽出により僅かにい脂肪酸が抽出されたことより、この調製方法では、澱粉粒内においてアミロースの螺旋以外の箇所にも脂肪酸が存在していると考えられ、脂肪酸を導入後ソックスレ-抽出を行った試料を脂肪酸導入澱粉と考えた。また、脂肪酸の抽出方法は、75%プロパノールを用いた方法が適していた。さらに、各種澱粉により導入される脂肪酸量に特徴が認められ、4種の飽和脂肪酸の内、ミリスチン酸が最も導入量が多く、炭素鎖と導入量は相関は見られなかった。また、不飽和脂肪酸は導入量が極めて少なく、二重結合を有するために澱粉粒内でアミローズと複合体を形成しにくいものと考えられた。更に、脂肪酸導入澱粉の熱的性質を検討した結果、解離温度及び吸熱曲線に特徴が認められ、示差走査熱測定により澱粉粒内でのアミロース・脂肪酸複合体の形成状態の状態を推測できるものと考えられた。
2.アミロースを用いて脂肪酸導入のモデル実験を行ったところ、アミロースの起源により導入量が異なり、澱粉粒と同様に各脂肪酸ごとに特徴が認められた。特に、不飽和脂肪酸であるオレイン酸が顕著に多く、アミロースとアミロペクチンが混在する澱粉粒における挙動と、アミロース単一系における挙動は異なることが認められた。また、アミロース脂肪酸複合体の熱的性質を検討した結果、解離温度や吸熱曲線は、脂肪酸の導入量よりも複合体の形成状態を観察できるものと考えられた。

  • Research Products

    (2 results)

All Other

All Publications (2 results)

  • [Publications] 阿久澤さゆり、澤山 茂、川端晶子: "各種澱粉における導入脂肪酸の選択特性と熱的性質に関する研究" 日本農芸化学会1994年度大会講演要旨集. 22

  • [Publications] 阿久澤さゆり、澤山 茂、川端晶子: "アミロースを用いたモデル実験による脂肪酸導入澱粉に関する一考察" 第49回日本栄養・食糧学会大会. (発表予定).

URL: 

Published: 1996-04-08   Modified: 2016-04-21  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi