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1994 Fiscal Year Annual Research Report

古代米構成成分の理化学的研究

Research Project

Project/Area Number 06780023
Research InstitutionGifu Women's University

Principal Investigator

外狩 なつみ  岐阜女子大学, 家政学部, 助手 (00257528)

Keywords古代米 / 加熱吸収率 / テクスチャー / 色素 / アントシアン / 食物繊維 / 発酵
Research Abstract

今日の食生活における古代米の活用方法を提案し、米を主食とした日本型食生活の維持を目的として黒米・赤米に適した調理・加工方法を明らかにするとともに、黒米・赤米の特徴である色素や食物繊維について、抽出・精製方法や生理作用の検討を行った。
1黒米・赤米の理化学的性状について、水分含量、アミロース含量、加熱吸水率・膨張容積の測定を行い、断面組織構造を観察した。その結果、黒米・赤米ともにうるち米やもち米より水分含量が低く、胚乳部のデンプン細胞配列は緻密であった。また、加熱吸水率、膨張容積も低く、ふっくらとした飯になりにくい米であることを明らかにし、これを岐阜女子大学紀要23号、食生活研究Vol.15に報告した。
2得られた基礎的データをもとに古代米に適した調理・加工方法を検討し、テクスチャーの測定や、表面・断面組織構造の観察から評価した。その結果、搗精度や加水量の調節、圧力鍋の利用により好ましい飯が得られ、その条件を明らかにすることができた。また米粉としての利用も、色彩を生かした古代米の利用方法として適切であると考えられた。
3黒米・赤米の特徴である果種皮に含まれる色素はアントシアンと考えられている。塩酸-メタノール溶液により抽出した色素を塩酸で加水分解、精製し、pHの変化にともなう色の変化を観察したところ、アントシアンの呈色変化の特徴と一致した。さらにペーパークロマトグラフィーによるRf値の測定、吸収極大波長の測定により黒米・赤米のいずれの抽出液にもシアニジンの存在が推定された。また、赤米色素にはアントシアンの他に、フラボノイド色素が含まれる可能性も考えられた。
4古代米の栄養生理学特性について赤米を用いて検討を行い、その方法を確立し岐阜女子大学紀要24号にこれをまとめた。ラットを用いた動物実験によりデンプンの消化性を検討したところ、うるち米との差は見られなかった。赤米、うるち米より抽出した食物繊維を基質とし、ブタ盲腸内容物を利用したバッチ培養により、腸内発酵性を比較した。その結果、炭酸ガス放出量、短鎖脂肪酸生産量に異なった傾向が見られ、赤米とうるち米の食物繊維ではその腸内細菌による利用率や発酵速度に違いがあるものと推測された。Prosky変法により食物繊維を定量した結果、赤米の食物繊維量はうるち米、もち米の約1.5培であった。これらの古代米の栄養生理学特性については今後、日本家政学会誌に投稿予定である。

  • Research Products

    (4 results)

All Other

All Publications (4 results)

  • [Publications] 外狩なつみ: "黒米の理化学的性状(I)" 岐阜女子大学紀要. 23. 105-113 (1994)

  • [Publications] 外狩なつみ: "黒米の品質評価-黒米の調理特性-" 食生活研究. 15. 42-46 (1994)

  • [Publications] 外狩なつみ: "ブタ盲腸内容物を利用したバッチ培養法による食品の栄養生理学的評価" 岐阜女子大学紀要. 24. 25-31 (1995)

  • [Publications] Natsumi Togari: "Poor Fermentability of "Mekabu"Alginic Acid in Batch Culture using Pig Cecal Bacteria." J.Nutr.Sci.Vitaminol.(印刷中).

URL: 

Published: 1996-04-08   Modified: 2016-04-21  

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