1994 Fiscal Year Annual Research Report
トップアスリ-トにおける競技記録と記録の変動性からみた競技力の発達
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06780052
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
國土 将平 筑波大学, 体育科学系, 助手 (10241803)
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Keywords | 競技力の発達 / 記録の変動性 / 競技記録 / 競技力特性 / 変動パターン / 波状変動 / 時計回り変動 / 反時計回り変動 |
Research Abstract |
本研究ではトップアスリ-トの競技力の発達を競技記録と競技記録の変動性から検討した。まず、時間経過に伴って、競技記録の変動性の指標である競技力特性が変動するかどうかを検討した。その結果、対象となった54名中46名、85.2%が有意な変動を示し、多くの選手が経時的に記録の安定性が変動することが明らかとなった。その変動が経時的に一定傾向を示す否かについて検討した結果、時間経過と競技力特性の間に有為な関連を示した選手は6名、11.1%であり、その中でも安定性が高くなる者が4名、低くなる者が2名であった。従って、記録の変動性は時間経過とは関連が低いことが明らかとなった。競技記録と記録の安定性の関連を検討した結果、有為な関連を示した選手は5名、9.6%であった。しかし、先の時間経過と安定性の関連と比較して平均相関係数ならびに相関係数の分散は大きな値を示し、その関連の度合いは個人差が大きいことが示唆された。競技記録と競技記録の安定性を2次元平面上にプロットし、経時的に線で結び、変動のパターン分類を行った。その結果、波状変動(22.8%)、時計回り変動(25.2%)、反時計回り変動(30.7%)の3つのパターンに分類され、競技記録と記録の変動性の間に非線形の関連があることが推測された。波状変動をする選手は競技記録が低いあるいは記録の向上傾向が大きく、時計回り、反時計回りの変動をする選手は記録が高いあるいは記録の向上傾向が低い傾向がみられた。このことより、時計回り、反時計回りを示す選手の競技力はプラトーに達しており、波動変動をする選手は競技力の向上過程にあることが推測された。以上より競技記録と記録の安定性の2側面より選手の発達状況が評価できる可能性が示唆された。
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