1994 Fiscal Year Annual Research Report
中員環エーテル構造の立体選択的構築及び海洋天然物合成への応用
Project/Area Number |
06780463
|
Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
鈴木 敏夫 新潟大学, 自然科学研究科, 助手 (80202133)
|
Keywords | パラジウム触媒 / 立体特異的構築 / オキセパン / スズエーテル |
Research Abstract |
研究実施計画にのっとり、Pd(0)触媒を用いる分子内環化反応によるα-アルケニル-β-ヒドロキシオキセパンの立体特異的合成反応を検討した。初めに、cis-エポキシド1を基質に選びで(Bu_3Sn)_2Oを加え反応を行ったところ収率25%で環化生成物を与えることがわかった(entry2)。生成物の立体科学は^1H-NMRの結合定数から予想通り2,3-trans2であった。この時、2,3-cis2の副成は認められなかった。次に、種々の溶媒、配位子について検討した。その結果、溶媒としてはCH_2Cl_2の他にCHCl_3が(entry3)、また配位子としてはPPh_3の他にdppbが有効であることがわかった(entry4)。これらの条件をtrans-エポキシド1に適用したところ同様の収率で2,3-cis2を立体特異的に与えた(entry4-7)。以上の様にして、(Bu_3Sn)_2Oにより活性化された、Pd(0)触媒を用いる分子内環化反応による1-アルケニル-2-ヒドロキシオキセパンの立体特異的構築法の開発を行った。
|