1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06780582
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
入江 賢児 名古屋大学, 理学部, 助手 (90232628)
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Keywords | 酵母 / MAPキナーゼ / Ras / Raf / 14-3-3 |
Research Abstract |
動物細胞において、癌遺伝子産物Rasは受容体型チロシンキナーゼの下流で、Raf-1キナーゼ、MAPキナーゼキナーゼ(MAPKK)を介してMAPキナーゼ(MAPK)を活性化する。このようにRaf-1キナーゼは、MAPKKをリン酸化し活性化するキナーゼ(MAPKKキナーゼ:MAPKKK)として作用する。MAPKKK-MAPKK-MAPKからなるMAPKカスケードは、酵母から動物細胞に至るまで保存されており、出芽酵母の接合因子シグナル伝達系は、Ste11(MAPKKK)-Ste7(MAPKK)-Fus3/Kss1(MAPK)よりなるMAPKカスケードにより制御されている。今回、接合因子シグナル伝達系をモデル系として、MAPKKの活性化型変異(STE7-P368)を分離し、その性質を解析した。その結果、Ste7-P368キナーゼは上流からのシグナルに非依存的に活性化しているが、その活性はMAPKKKであるSte11の活性に依存していることが明かとなった。次にSTE7の活性型変異を用いて、動物細胞のRasがc-Raf-1キナーゼを酵母内で活性化する系を構築した.この系を用いて、酵母においてc-Raf-1キナーゼを活性化する因子として14-3-3タンパク質を同定した。Two-hybrid法により14-3-3とc-Raf-1の結合が検出されること、およびin vitroで14-3-3がc-Raf-1キナーゼを活性化することから、14-3-3タンパク質はc-Raf-1キナーゼに直接結合する活性化因子の可能性が考えられる。
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Research Products
(1 results)