1996 Fiscal Year Final Research Report Summary
マルチメディア環境を利用した地方修験伝承の統合的研究
Project/Area Number |
06801005
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Religious studies
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Research Institution | Komatsu College |
Principal Investigator |
由谷 裕哉 小松短期大学, 産業情報科, 助教授 (00192807)
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Project Period (FY) |
1994 – 1996
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Keywords | 地方修験 / マルチメディア / MS-Windows / Video for Windows / Macintosh / Quick Time / インターネット / 院政 |
Research Abstract |
本研究の目指した所は、かつて北陸の地方修験が関わった祭礼や芸能の調査データのうち、静止画像・動画像・音声のようなマルチメディア・データの部分を、UNIXのようなワークステーション用OSではなく、パーソナル・コンピュータ(以下、PCと略)によって蓄積・整理し、分析に供することであった.ここで、あえてUNIXの名を出したのは、研究申請時にこうしたマルチメディア・データベースがPCベースではほとんど実現していなかったからであったが、助成期間中にPCのマルチメディア対応機能が大幅に進歩したため、研究期間当初に苦労して行なった試み(ヴィデオ画像のPCへの入力など)は、今では廉価な汎用機器でも可能となってしまった。 それはともかく、本助成期間中においては、まずPCのOSによるマルチメディア・データの処理の便宜について、MS-Windowsの"Video for Windows"とMacintoshの"Quick Time"との比較対照を同一データにより試みた。その結果、現時点では"Quick Time"に一日の長があるものの、両者ともアナログ・ヴィデオの画像取り込みにはまだ制約が多いことが分かった。次に、1995年度後半から勤務先(小松短期大学)にインターネット環境が整ったことに伴なって、いわゆるホームページ(http://www.komatsu-c.ac.jp/〜yositani/jindex.htm)を作り、そこに地方修験に関わるマルチメディア・データを掲載した(http://www.komatsu-c.ac.jp/〜yositani/Link.htm)。今の所、高岡市の二上射水神社の築山祭祀に関する静止画像データのみであるが、今後別の祭礼や芸能の静止画像データ、さらに勤務先のUNIXサーバの容量拡大に伴ない、いずれはヴィデオ・データも掲載したいと考えている。 これらのマルチメディア環境を踏まえ、地方修験自体の研究としても、院政期にその展開の一画期を求める考察を試みた(報告書参照)。
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[Publications] 由谷 裕哉: "白山修験と国家仏教" 行動と文化. 20号 (印刷中).
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[Publications] 由谷 裕哉: "漂着・巡回する神格の伝承とその時代性" 加能民俗研究. 27号. 16-32 (1996)
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[Publications] 由谷 裕哉: "宗教文化の調査のためのマルチメディア環境の構築" 三田社会学. 1号. 53-66 (1996)
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[Publications] 由谷 裕哉: "宗教文化の研究のためのマルチメディア・プレゼンテーションの試み" 北陸宗教文化. 9号. 89-107 (1997)
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[Publications] 由谷 裕哉: "質的データ分析へのコンピュータ導入から見た民俗調査" 加能民俗研究. 28号. 56-74 (1997)