1994 Fiscal Year Annual Research Report
二十世紀後半ポーランドにおけるミクロ的経済合意システムの形成過程の生活史的研究
Project/Area Number |
06803006
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
吉野 悦雄 北海道大学, 経済学部, 教授 (80142678)
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Keywords | ポーランド / 生活史 / 農民 / 合意形成 / 家系図 / 共同体 / コルホ-ズ / リトアニア |
Research Abstract |
1.社会主義崩壊後に現れた市場経済化過程のポーランド国営農場解体過程における国家と農民間の合意形成のメカニズム,ならびに個人農相互間の合意形成メカニズムを官報資料を中心に分析し,平成6年度に成果の一部を公刊した。また残りの成果は平成7年度に公刊が予定されている。 2.旧ポーランド領リトアニア国内におけるポーランド人部落の現地調査を行い,多民族社会における合意形成システムの実態聞き取り調査を実施した。とりわけ1949年からのコルホ-ズの成立過程と1989年からのコルホ-ズの解体過程における部落内部の合意形成システムを家系図調査に基づく生活史研究手法により調査した(成果は平成7年度中の刊行をめざして執筆中)。リトアニア人・ポーランド人・ロシア人が混在する地域であったが,多民族混住地域における社会システムの調査を行うことができ,成果は極めて大きかった。この調査を出発点として平成7年度には科学研究費(国際学術研究)の申請を行い,平成8年度以降も調査・研究を継続する予定である。 3.私費においてポーランドで海外研修を行った際に,ポーランド国内で過去において出版された農民作文コンク-ルの当選作品集・農民回想録・官報資料等を収集し,分析した(成果は平成7年度の最終報告書で公表予定)。 4.東京の国立国会図書館,千葉県の放送大学に所蔵されているポーランド関係文書を収集し,また一橋大学の旧フーバー研究所文書のうち東欧関係文書を収集し,分析した(東京方面の出張旅費4回,複写費等)。 5.ポーランド社会におけるリトアニア人の回想を録音し,在日リトアニア人の協力を得て分析した(賃金費)
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Research Products
(2 results)