1994 Fiscal Year Annual Research Report
マルチDSPを用いたカラー画像並列処理方式高速魚種識別システムの開発
Project/Area Number |
06805088
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
松尾 博文 長崎大学, 工学部, 教授 (50101382)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒川 不二雄 長崎大学, 工学部, 助教授 (20140808)
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Keywords | カラー画像処理 / 並列処理 / マルチプロセッサ方式 / 魚種識別 / テクスチャ解析 / パターン認識 / 可変画面分割方式 / 同時生起行列 |
Research Abstract |
1.魚種選別作業の自動化を目的として,複数個のディジタルプロセッサすなわちマルチDSPを用いたカラー画像並列処理方式高速魚種識別システムを設計,構築した。本システムは,画像入力としてのCCDカメラ,一画面中の任意の画素をピクセルプロセッサユニットへ送るためのインタフェースユニット,局所並列処理方式の画像専用DSPを複数個並列に並べたピクセルプロセッサユニット,複数個の汎用DSPより成るシステムコントローラおよびホストコンピュータとしてのパーソナルコンピュータより構成されている。各ユニットを構成するDSPはマルチバスとシリアル通信網により結合され,その結合方式に柔軟性を持たせることで制御方式を変更できるようになっている。これにより,処理対象あるいは処理内容に応じて各プロセッサに割り当てられる処理領域を適切に変化させ,システムの処理効率を高めている。 2.1のシステムを用いて魚種の高速識別アルゴリズムを確立した。このアルゴリズムは3つのステップに分かれている。ステップ1では画面中の任意の間隔毎の画素のみを取り出し,対象物の位置および形状を大まかに調べる。ステップ2ではこの結果を用いて必要最小限の領域を対象として詳細な形状特徴抽出を行う。さらにステップ3では得られた形状特徴を用いて魚の色特徴を抽出する小領域を指定し,その小領域に対してテクスチャ解析を行い,色特徴を抽出する。この提案したアルゴリズムによれば,画像の特徴抽出に必要なプレーンメモリ容量を一画面全てを使用する従来の方式に比べ1/(10)以下に減少できる。また,ゴマサバ,マサバ,マアジ,ムロアジ,マイワシおよびウルメイワシの6種に対して一尾当り250ms以下の高速で識別が良好に行えることが明らかになった。
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