1994 Fiscal Year Annual Research Report
バレイショ野性種から育成した準自殖系統の連鎖地図の作成と自家和合性の遺伝分析
Project/Area Number |
06806001
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
保坂 和良 神戸大学, 農学部・附属農場, 助教授 (60222428)
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Keywords | バレイショ / 連鎖地図 / RFLP / RAPD / 自家不和合性 |
Research Abstract |
1.RFLPは,ジゴキシゲニンで標識したプローブとローラーボルト方式を用いてサザンハイブリダイゼーションを行い,発光反応によって検出することができた.検出感度は,放射性物質を用いた実験系に対し,同等かやや上回ると考えられた。 2.RAPD連鎖地図の作成において,これまで60個体からなるF_2分離集団を用いていたが,この数を115個体に増やし,95RAPDマーカーの遺伝的分離を調べた。その結果,19マーカーは他の何れかと全く同じ分離を示した。残る76マーカーについてMapmakerプログラムを用いて連鎖地図を作成したところ,61マーカーからなる16連鎖群(連鎖群当たり2から14マーカー)を認めた。15マーカーについては,他のマーカーと連鎖は認められなかった。なお,自家和合性を誘導する遺伝子は,RAPD連鎖群の何れにも属さず,現在,Bulked segregant methodを用いて連鎖マーカーを探索中である.一方,米国コ-ネル大学より入手した座乗位置が既知のRFLPプローブについて,両親およびF_1個体での多型を分析した結果,31プローブのうち,21でEcoRIかHindIII制限酵素分解物に対して有効な多型を検出した.今後,F_2集団におけるRFLPマーカーの遺伝的分離を調べ,RAPD連鎖群と既知のRFLP連鎖群との対応関係を明らかにする. 3.花柱タンパクのSDS電気泳動パターンからは,花柱タンパクに最も量が多いと言われているSタンパクを同定することができなかった。SタンパクはRNA分解酵素活性を持つと言われているので,今後,SDS電気泳動ゲルのRNA分解酵素活性染色によりSタンパクの同定を試みる。
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[Publications] Kazuyoshi Hosaka: "Random amplified polymorphic DNA markers detected in a segregating hybrid population of solanum chacoense X S.phureja" The Japanese Journal of Genetics. 69. 53-66 (1994)
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[Publications] Kazuyoshi Hosaka: "Genetic relationships of Japanese potato cultivars assessed by RAPD analysis" American Potato Journal. 71. 535-546 (1994)
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[Publications] Kazuyoshi Hosaka: "Successive domestication and evolution of the Andean potatoes as revealed by chloroplast DNA restriction endonuclease analysis" Theoretical and Applied Genetics. (発表予定). (1995)