1995 Fiscal Year Annual Research Report
乳幼児突然死症候群(SIDS)の発症機序の解明-肺神経内分泌細胞の分布を中心として-
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06807041
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
三澤 章吾 筑波大学, 社会医学系, 教授 (50086534)
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Keywords | 乳幼児突然死 / SIDS / 肺神経内分泌細胞 / 内因性急死 / クロモグラニンA / カルシトニン / 免疫組織化学 |
Research Abstract |
乳児における肺神経内分泌細胞(PNEC)の分布について,剖検肺標本を用いて免疫組織化学的に検討した.対象は厚生省乳幼児突然死研究班の定義を満たす乳幼児突然死症候群(SIDS)の14例と,他の原因で死亡した乳児10例とした.対照群からは先天性心疾患を除外した.PNECの同定には,chromograninA(CGA), calcitonin(CT)およびgastrin-releasing peptide(GRP)に対する抗体を用いて免疫組織染色を行つた.CGA陽性PNECの分布は生後1年間ほぼ一定であつたが,CT・GRP陽性PNECは生後次第に減少する傾向が認められた.連続切片における染色の結果,各抗体に対する陽性像はほぼ同一細胞に認められたが,GRP・CTいずれかが陰性であつてもCGA陽性像を呈した.また,SIDSと対照群の間には,これらの分布における明らかな差はみられなかつた.これまでCGA陽性PNEC分布の幼児期における変化については報告されていないが,CGAはPNECの同定に有用なマーカーであると思われた.また,PNECの産生する物質が月齢依存的に変化することは,今後幼児における気道系の発達や機能を理解し,SIDSの病態を解明するための一助になるものと考えられた.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 土井幹雄・三澤章吾 他: "小児急性細気管支炎はSIDSの原因たりうるか?" 日本法医学雑誌. 46(補). 122 (1992)
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[Publications] 中川裕司・三澤章吾 他: "乳幼児突然死症候群における肺神経内分泌細胞の分布" 日法医誌. 47(補). 154 (1993)
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[Publications] 三澤章吾: "内因性急死と検死制度" 治療. 75. 169-175 (1993)
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[Publications] 中川裕司・三澤章吾 他: "乳児剖検例における肺神経内分泌細胞の分布" 日法医誌. 48. 317-325 (1994)
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[Publications] 中川裕司・三澤章吾 他: "突然死をきたした川崎病乳児の1例" 法医病理. 1. 60-64 (1995)
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[Publications] 阪本奈美子・三澤章吾 他: "乳幼児突然死症候群(SIDS)における末梢気道の免疫組織学的検討" 日法医誌. 50(補). 187 (1996)