1994 Fiscal Year Annual Research Report
虚血再灌流時の冠灌流障害に及ぼす心筋間質内サイトカインの意義について:in vivoマイクロダイアリーシス法をもちいた検討
Project/Area Number |
06807062
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
三浦 俊郎 山口大学, 医学部, 助手 (00243634)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山川 克敏 山口大学, 医学部, 助手 (00243650)
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Keywords | 虚血 / 再灌流 / マイクロダイアリーシス / ノルエピネフリン / TNF-α / ATP感受性カリウムチャネル / サイトカイン / 虚血耐性 |
Research Abstract |
20頭のビ-グル犬を用い麻酔開胸後,冠動脈左前下行枝を剥離しoccluderを装着した.前下行枝灌流領域内に局所心筋収縮能を測定するための超音波dimension gaugeを装着し,同領域内にマイクロダイアリーシス用プローベを心筋中層から内膜下に挿入し1時間安定化させた.左室圧,大動脈圧を連続的にモニターし,カラーマイクロスフェア-による心筋内血流測定,および心筋間質内カテコラミンおよびサイトカインのサンプリングを行なった後,40分の虚血を作製した.虚血20分後,40分後に同様の測定とサンプリングをおこない再灌流する.再灌流20分後,60分,120分に同様の測定とサンプリングを行なった.その後,心筋を取り出し-80℃の液体窒素内に保存した.またマイクロスフェア-による心筋血流測定用の心筋を採取した.凍結標本よりTNF-αの免疫染色をおこないその発現を画像解析装置をもちいて半定量した.マイクロダイアリーシスによるノルエピネフリン及びサイトカイン採取液も-80℃で保存し測定に供した.ノエルピネフリンの測定はHPLCを用い,サイトカインの測定はELISA法を用いて行なった.心筋間質内ノルエピネフリンは虚血15分から上昇をみとめ40分後には14倍まで増加した.この増加はischemic preconditioningを行なうと抑制されることがわかり,ATP感受性カリウムチャネルのブロッカーでischemic preconditioningの効果は消失することによりATP感受性カリウムチャネルの関与が示された.心筋内及び間質内のTNF-αの発現については現在検討中である.
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