1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06807100
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
遠藤 昌夫 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (00112681)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田辺 稔 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (50197513)
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Keywords | ヒト生理活性物質 / conjugate / 免疫抑制剤 / Tl-2 |
Research Abstract |
ヒトRNaseは、剖検時に得られた肝臓よりゲル濾過、アフィニチ-クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィーにて分画し、イ-ストRNAを分解する活性により精製した。ヒト肝2kgより約1gのヒト肝臓由来RNaseが得られた。残念ながらこの量では、in vivoの実験は全く不可能であるので、今後はヒトRNase遺伝子をクローニングし、ベクターに組み込み大腸菌に入れることによりリコンビナント蛋白を合成させる予定でいる。本年度は主として、ヒトIL-2とウシRNaseとの結合によるconjugateの効果を検討した。それぞれSPDPと2-imunothiolaneによりSH基を導入後、S-S結合を作製した。ヒトリンパ球は、末梢血を採血後、細胞分画を分離し、IL-2で刺激して活性化したのち実験に用いた。IL-2受容体を過剰発現しているヒト白血病細胞であるHUT102およびMT-1をATCCより、また他のヒト白血病細胞2株を購入し実験に供した。これらの細胞に対して、IL-2を添加すると細胞の増殖が認められるが、ウシRNaseを添加しても大部分の細胞は死滅した。IL-2とRNaseのconjugateを上記の細胞株に添加し、3日後に各細胞に対する殺細胞効果をMTT法にて測定した。その結果、IL-2単独よりはconjugate投与群で同じIL-2濃度では細胞は減少していたが、conjugateでも濃度依存的に細胞増殖効果が認められた。電気泳動にて、conjugateを検討するとこの分画中にIL-2も含まれていることが判明し、このIL-2による増殖効果がconjugateによる殺細胞効果よりも優ったために上記の現象がみられたものと考えられる。完全に純化するのが困難なので、現在はヒトIL-2とヒトRNase遺伝子を結合させた遺伝子をベクターに組み入れ、大腸菌で発現させることを試みている。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Endo,M.et al: "Retro-Vagino-Veslibuloplasty using a vayino-colonie flop with Double Colonic Implantation for Roctochoaeal Firtula" J.Pediatric Suogery. 29. 348-351 (1994)
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[Publications] Morise Z. et al: "Pathophysiological role of endothelin-1 in renal funetion in rats with endotoxin shock" Surgery. 115. 199-204 (1994)
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[Publications] Endo,M et al: "Long-term results of surgical treatment in infants with total colonic aganglionosis" J.Pediatric Surgery. 29. 1310-1314 (1994)
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[Publications] Tanabe M,et al: "Effect of acute lung injury and coexisting disorders on plasma concentrations of ANP" Critical Care Medicine. 22. 1762-1768 (1994)