1995 Fiscal Year Annual Research Report
骨形成因子(BMP)によって誘導される初期遺伝子の解析
Project/Area Number |
06807156
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
朝比奈 泉 東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (30221039)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大井田 新一郎 東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (10114745)
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Keywords | BMP / 骨誘導 / 遺伝子 |
Research Abstract |
当研究では、BMPの作用機序を解明することを目的とし、mRNA Differntial Display法を用いて、BNPを作用させた際に非常に早い段階で誘導され、BMPの作用をコントロールしている可能性のある遺伝子の解析を行なった。 骨芽細胞様細胞株MC3T3-E1および骨髄由来幹細胞株ST2にリコンビナントOP-1(BMP-7)を作用させ、骨芽細胞のマーカーであるアルカリフォスファターゼ活性を調べたところ、OP-1を加えた培養細胞は対照群に比較して明らかに高い活性を示した。 そこで、これらの細胞からAGPC法によってtotal RNAを調整した。Differential Display法に従い得られたcDNAテンプレイトを20種類の組み合わせのプライマーを用いて35SdATPの存在下にてPCRを行なった。これを電気泳動にてシークエンスゲル上に展開した後、オートラジオグラフィを行った。OP-1を作用させたものと対照群についてオートラジオグラフィを解析し結果、MC3T3-E1細胞について66個、ST2細胞について11個の明らかに差違を認めるDNAフラグメントを得ることができた。 DNAシークエンサーを用いてこれらのDNAのシークエンスの解析を行なった結果、ユビキチン、SP-1など既知のシークエンスデータと高いホモロジーを示すものが存在した。これらDifferential Display法で得られたクローンが確かにOP-1を作用させたものに特異的に発現しているか確認するためにNorthernblottingによる解析を行った。これまで解析したクローンの多くは特異的に発現しているとはいいがたく、2つのクローンのみがOP-1の作用特異的に発現しており、現在これらのクローンの解析を進行中である。
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[Publications] Y.Maruoka,et al.: "Production of Functional Human Bone Morphogenetic Protein-2 Using a Bacnlovims/Sf-9 Insect Cell System" Biochem.Mol.Biol.Int.35. 957-963 (1995)
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[Publications] I.Asahina,et al.: "Human Osteogenic Protein-1 lnduces Chondroblastic,Ostesbiastic,and/or Adipocytic Differentiation of Clonrl Murine Target Cells" Exp.Cell Res.222. 38-47 (1996)
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[Publications] S.Oida,et al.: "Cloning and sequence of bone morphogenetic protein-4(BMP-4)from a human placental cDNA library" DNA sequence. 5. 273-275 (1995)