1994 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝子損傷性官能基を遊離可能な形で持つヌクレオチドの創製と応用
Project/Area Number |
06807164
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
早津 彦哉 岡山大学, 薬学部, 教授 (10012593)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
望月 正隆 共立薬科大学, 教授 (10072414)
金澤 浩 岡山大学, 工学部, 教授 (50116448)
根岸 和雄 岡山大学, 遺伝子実験施設, 助教授 (70116490)
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Keywords | オリゴヌクレオチド / DNA鎖切断 / 近紫外光 / N-ニトロソジエチルアミン / N-ニトロソピロリジン / 親和点化学修飾 / アルキル化 / M13mp18ファージ |
Research Abstract |
本年度は遺伝子損傷性官能基を遊離可能な形で持つオリゴヌクレチドを調製し、これをsite-specificなDNA損傷の生成に用いることを目指した。遺伝子損傷性官能基として、まず合成の容易なN-ニトロソジエチルアミン誘導体を用いた遺伝子損傷性オリゴヌクレオチドの調製を試みた。5'にリン酸基を持つオリゴヌクレオチドとα-acetoxy N-nitrosodiethylamineを反応させることにより、N-ニトロソジエチルアミングループを5'末端に持つオリゴヌクレオチドの調製に成功した。望みの修飾が起きていることは、酸処理によりもとのオリゴヌクレオチドに戻ることにより、確認した。そこでこのオリゴヌクレオチドをDNAの特定部位にアニールすることを試みたが、65℃15分と37℃15分という通常のアニーリングの条件でN-ニトロソジエチタルアミングループが脱離してしまうことがわかった。そこで安定性を再度検討した結果、ニトロソピロリジン誘導体は十分な安定性を持つことがわかった。そこで、5'末端がリン酸化された10-mer、5'-pCATGCCTGCA-3'をα-acetoxy N-nitrosopyrrolidineと反応させ、ニトロソピロリジングループを5'末端に持つオリゴヌクレオチドを合成した。現在その精製と性質の確認を進めている。
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