1994 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝的アルゴリズムによる画像の構造的あるいは位相的特徴の帰納学習に関する研究
Project/Area Number |
06808034
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
金子 俊一 東京農工大学, 工学部, 助教授 (50134789)
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Keywords | 遺伝的アルゴリズム / 構造的特徴 / 位相的特徴 / 形状特徴 / 帰納学習 / パタン認識 |
Research Abstract |
平成6年度における研究状況をまとめる。以下の研究成果は研究発表文献に記述されている。 1.融合的セグメンテーションの提案とそのための遺伝的アルゴリズムの開発 構造あるいは位相的特徴の学習対象集合を閉輪郭形状とする。すべての比較対(集合要素の2個組)における形状プリミティブの抽出を行うために,新しく「融合的セグメンテーション」の概念を提案した。これは,どの要素が比較の対象となるかという比較対の内容によって,形状プリミティブは変化するという新しい前提にたつ特徴抽出手法である。ここでは,同じ要素でも比較対の相手図形が変化すれば,そこで想定される形状プリミティブは異なってくる。この処理を実現するために,遺伝的アルゴリズムによる最適化法に基づくセグメンテーションを提案した。実験によりその基本的有効性を確認した。 2.選択的変形の提案 上記のセグメンテーション手法を基本モジュールとして,閉輪郭形状集合における帰納学習を進める。帰納的な特徴の評価を行うためには,先験的な制約をできるだけ排除することが非常に重要となる(完全に排除することが理想であるが,その保証が困難である)。本研究では,できるだけ低水準の情報処理(特徴評価手続き)による部分形状の評価を行うことによって,そのような制約を排除できるという前提にたつ。このために,新しく「選択的変形」の概念を提案した。これは比較対を構成する要素AとBをともに融合する(同一形状にしようとする)際に,最も障害となる(似ていない)セグメントを内挿的に変形する,という操作によって実現できる。 3.階層的要約法の提案 上記2手法を段階的に適用することによって,比較対を同一形状にまとめていく操作を,新しく「階層的要約」として提案した。この操作によって,すべての比較対における形状プリミティブの潜在構造(組み合わせ的および内包的)を抽出し,整理することが可能となる。
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Research Products
(1 results)