1994 Fiscal Year Annual Research Report
日本と北米自由貿易地域の自動車・同部品産業における準垂直的産業内貿易の研究
Project/Area Number |
06831004
|
Research Institution | Tohoku Gakuin University |
Principal Investigator |
小柴 徹修 東北学院大学, 経済学部, 教授 (20048812)
|
Keywords | 準垂直的産業内貿易 / 下請分業構造(システム) / 北米自由貿易協定(NAFTA) / 自動車・同部品産業 / 産業連関分析(I・O分析) / リ-ジョナリズム / 地域経済統合 / 日米貿易不均衡 |
Research Abstract |
初年度(平成6年度)におけるこの研究計画・方法の実験概要を以下の2点にまとめる。 第一に、この研究計画・方法の中心の一つである日本の準垂直的産業内貿易・分業構造のフォーミュレーションについては、産業連関分析(投入産出分析=I・O分析)のフレームワークを用いたモデルづくりが行われた。このモデルは基本的な産業連関分析手法にしたがい、それに規模の異なる企業の取引活動を分析する形で応用し、さらに外国との輸出入を取り入れて拡張展開したものである。 しかし、現在収集できるデータを用いてこのモデルのすべての産業連関分析をシステマテックに行うためには制約が多き過ぎる。そこで、その制約を最小にするために分析対象を自動車・同部品産業に限定する必要がある。この分析を平成7年度において行う計画である。 第二に、この研究計画・方法のもう一つの中心である日本の自動車・同部品産業の北米自由貿易協定・地域との関連についての研究状況を述る。 北米自由貿易協定やEU(欧州統合)など、いま世界各地で新たなリ-ジョナリズムが台頭しているが、リ-ジョナリズムに基づく地域経済統合の形成は日本の貿易・直接投資の動向に大きな影響を及ぼしている。そこで、地域経済統合形成の経済的メリットとデメリットを経済的厚生の観点から分析することが重要である。この分析を平成6年度は域外からの輸入枠つき自由貿易協定の比較静学的分析によって試み、後述の通り『貿易と関税』で発表した。
|
-
[Publications] 小柴徹修: "新たなリ-ジョナリズムの台頭・上:域外からの輸入枠つき自由貿易協定と他の地域経済統合との比較静学的分析" 貿易と関税. 第43巻 第1号. 56-71 (1995)
-
[Publications] 小柴徹修: "新たなリ-ジョナリズムの台頭・下:域外からの輸入枠つき自由貿易協定と他の地域経済統合との比較静学的分析" 貿易と関税. 第43巻 第2号. 55-65 (1995)