1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06835018
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Research Institution | KYUSHU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
及川 正行 九州大学, 応用力学研究所, 教授 (20038566)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
船越 満明 京都大学, 工学研究科, 助教授 (40108767)
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Keywords | 長波-短波共鳴 / ソリトン / 逓減摂動法 / 表面張力重力波 / 内部波 / 二層流体系 |
Research Abstract |
(1)長波-短波共鳴相互作用の高次近似の問題については,2つの代表的なスケーリングの場合,すなわち,SH型とSK型について調べた.有限深さの水面上の表面張力重力波をモデルとしてそれぞれの場合について,逓減摂動法によって前年度に導出した高次近似方程式に対し,それらの一様波列解の変調不安定性を調べた。その結果,SH型では高次近似項が変調不安定性に大きな影響を与えるが,SK型では高次項はほとんど影響を持たないことがわかった.さらに,高次近似方程式を数値的に解いた結果,次の事が見出された.(i)局在した初期値に対しては分散波は放出されるものの高次近似においてもSH型のソリトンに類似した長波と短波の結合波が形成される.(ii)周期的境界条件の下では,SH型では高次近似項の影響は大きく,解の長時間挙動はSH型とその高次近似では非常に異なる.それに対して,SK型では高次近似の効果はかなり長時間の後でもわずかなものである. (2)強制項を含むSH型方程式の解の動的過程については局在した山の上を速さVで流れる自由表面をもつ二層流体をモデルとしVが内部波モードの長波長極限での位相速度cに近く,さらにcに近い群速度をもつ波数の表面波モードが存在する場合を考察した.方程式はSH型の長波-短波相互作用方程式にVと共鳴波速とのずれの効果と強制項としての山の効果が入ったものになる.この方程式に基づいて,遠方から伝播してきたソリトンが局在した山のトラップされた波と相互作用してどのような挙動を示すかを数値的,解析的に詳しく調べた.その結果,Vとcとのずれの値と入射ソリトンのパラメータの値に依存して,ソリトンが透過する場合,反射しかつ増幅する場合,ソリトンが分裂する場合などがあることがわかった.
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[Publications] 末次正浩・及川正行: "長波-短波共鳴相互作用の高次近似" 九州大学応用力学研究所所報. 78号. 1-16 (1995)
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[Publications] Mitsuaki Funakoshi: "Interaction and generation of waves in a two-layer fluid flowing over localized bottom topography" Dynamics of Atmospheres and Oceans. 23. 267-277 (1996)