1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06838006
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Research Institution | Osaka Institute of Technology |
Principal Investigator |
石川 宗孝 大阪工業大学, 工学部, 助教授 (80101070)
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Keywords | 合併浄化槽 / 油分除去 / 生物処理 / 接触ばっ気槽 / 充填材 / サポニン / 乳化 / 界面活性剤 |
Research Abstract |
油分を多く含む排水の処理施設では、主に油水分離装置、加圧浮上装置等によって油分を分離した後、生物処理されている。しかし、このように油と水に分離できる排水ばかりでなく、下水管から流入する場合はスカム状を形成したり、廃油ボール状のものもある。また、合併浄化槽汚泥は汚泥内に油分を多く含んでおり、単純に分離できない廃液も多くみられる。合併浄化槽の普及により今後益々油分の処理は厄介なものとなりうる。本研究は申請者がここ数年取り組んでいる微生物活性剤であるサポニンを添加することにより生物処理を強化する研究の一貫として取り上げた。サポニンを数ppm添加することにより酸素供給能を増し、生物活性が増大することは既に明らかにしているが、サポニンの本来の役目である界面活性剤としての油分の乳化(エマルジョン)を進め、さらに生物活性の増大をねらったものである。 本年度は、接触ばっ気法を中心として、高率ばっ気法と充填材の選択によって油分の除去限界について検討した。充填材は、油分の吸着性を考慮し、ばっ気法は高酸素供給能のあるポンプによる液の循環方式とした。実験結果、活性汚泥法より約10倍の高濃度の油分が除去でき、微生物相も指標生物を同定することができた。次年度はさらにサポニン添加によるさらなる高効率除去を目指すとともにその除去機構について結論をだす予定である。
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Research Products
(1 results)