1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06855035
|
Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
清水 聖治 山口大学, 工学部, 助手 (00243626)
|
Keywords | 無電解メッキ / 熱処理 / 通電加熱 / 静電容量型マイクロセンサ / 型わく製作 / 低温反応性イオンエッチング / 200μm / 感光性ガラス |
Research Abstract |
本研究では,微細機械加工においてメッキ法を用いることにより,手軽で安価に成膜する方法を確立する事及びメッキの特徴を生かして成膜と同時に簡単なプロセスでマイクロマシンのための複雑で立体的な構造体の作成する事を目指して研究を行った. これまで主にマイクロマシンニングの対象とされてきたシリコンやガラスの鏡面への直接成膜は難しかったが,アルミやレジスト等をあらかじめ成膜しておくことでこの問題は解決できた.また,これはアルミやレジスト等をパタ-ニングした後メッキすると基板上の特定の場所へ選択的に厚く成膜できるので利点とも考えられた. しかしながら,アルミ成膜は乾式技術によっており,複雑な曲面等への成膜には問題があった.そこで,熱処理により膜の密着性の改善を行うことを試みた. また,熱処理は膜の残留応力の除去にも役立つ.この点においては,薄膜に直接通電加熱する方法による熱処理が有望であるとわかった. 次に,市販のプリント基板やメッキを利用して静電容量型マイクロ力覚センサを試作し,このセンサがマイクロマニピュレータのために有用だと分かった. また,メッキ成膜により立体的な構造体を作るための型わくの製作技術のついて研究を行った.シリコンの反応性イオンエッチング装置を製作し,基板を-120℃程度に冷却する事で結晶異方性のウェットエッチングと同程度のスピードで200μmのサイドエッチのほとんどない異方性エッチングを行う事ができた.また,感光性ガラスは熱処理の際の変形に注意すれば十分立体的な構造(マイクロバルブ)を作る事ができた. 調査ではグレイ光リソグラフィや斜め光リソグラフィと厚いレジストとの組み合わせはLIGAプロセスよりもバラエティに富んだ型ができる事が分かった.以上の事から,この加工法で製作される型わくにメッキを行えば立体的な構造体ができる事が分かった.
|
Research Products
(6 results)
-
[Publications] 清水聖治: "Low Temperature Reactive Ion Etching for Bulk Micromachining" Proceedings of IEEE Symposium on Emerging Technologies & Factory Automation. 48-52 (1994)
-
[Publications] 井上宏之: "マイクロセンサの研究と開発" 日本機械学会中国四国学生会第24回学生員卒業研究発表講演会講演前刷集. 317-318 (1994)
-
[Publications] 吉田順士: "マイクロマシン用RSMA薄膜の電流による熱処理法の研究" 日本機械学会中国四国学生会第25回学生員卒業研究発表講演会講演前刷集. 255-256 (1995)
-
[Publications] 緒方保之: "蛇管ワイヤを用いたマスタースレイブマイクロマニピュレータの試作と制御" 日本機械学会中国四国学生会第25回学生員卒業研究発表講演会講演前刷集. 259-260 (1995)
-
[Publications] 鮫田孝之: "マイクロ空気バルブの設計試作と特性研究" 日本機械学会中国四国学生会第25回学生員卒業研究発表講演会講演前刷集. 263-264 (1995)
-
[Publications] 清水聖治: "RIEによるSi深溝エッチングにおける低温化効果" 日本機械学会ロボティクス・メカトロニクス講演会´95講演論文集. (1995)