1994 Fiscal Year Annual Research Report
パーコレーション理論を応用した植生の影響を受ける斜面の崩壊予測手法の開発
Project/Area Number |
06856029
|
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
阪口 秀 神戸大学, 農学部, 助手 (10235145)
|
Keywords | パーコレーション理論 / 事象の連続性 / 浸透確率 |
Research Abstract |
一般的に斜面の強度は植生が多いほど高くなるように考えられている。しかし、それは降雨の影響の受けやすさ等を同時に考えてしまうため、植生密度に対する正等な評価とはならない。そこで、植生を1つの粒子と見たてて、粒子のフラクションに対する空間的連続性をコンピュータシミュレーションによって調べた。シミュレーションには、物質や情報の伝達特性を、伝達媒体の空間的な存在確率とその配置のバリエーションから調べるパーコレーション理論を用いた。200×200の二次元正方格子上に大きさの異なる3種類の植生に見たてた粒子をランダム配置させ、これを2000回繰り返した。このシミュレーションの結果から、大小の粒子の混合比によって独特のパーコレーション特性があることが分かり、植生に対しても、注意が必要であることがわかった。 また、大型土圧計と間隙水圧計を現地の埋設し、常時測定を行なっている。これらは、まだ観測点が少ないため、ある傾向的な結果しか得られていないが、明らかに、植生分布との関係があった。 シミュレーションによる結果時、既に論文にまとめられている。
|
-
[Publications] 阪口秀・五十嵐徹,畑中隆行・平山由紀子: "粒状体の配置に関する幾何学的考察:混合粒径のパーコレーション" 神戸大学農学部研究報告. 21. 179-187 (1995)
-
[Publications] 阪口秀・畑中隆行: "2種類の大きさの粒子からなる粒状体のパーコレーション特性" 第30回土質工学研究発表会講演論文集. (未定). (1995)