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1994 Fiscal Year Annual Research Report

海産毒ステレッタマイドAの生理活性作用に関する研究

Research Project

Project/Area Number 06856035
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

堀 正敏  東京大学, 農学部, 助手 (70211547)

Keywords平滑筋 / 収縮 / カルモジュリン
Research Abstract

ステレッタマイドAはStelletta属の海綿から分離されたアルカロイドであり上皮細胞K562に対して毒性を示すことが知られている。そこで各種平滑筋を用いてこの化合物の作用およびその作用機序を検討し、以下の結果を得た。
(1)ステレッタマイドAはラット大動脈の高濃度K^+(30.0mM、72.7mM)収縮をそれぞれ30μM、100μMで、ノルエピネフリン(0.1μM、1μM)収縮をそれぞれ100μM、300μMで完全に抑制した。またCa^<2+>除去液中においてプロテインキナーゼC活性化薬DPB(1μM)による収縮を300μMで完全に抑制した。
(2)Ca^<2+>蛍光指示薬を負荷した標本において、ステレッタマイドA(100μM)は高濃度K^+(30.0mM)による細胞内Ca^<2+>濃度の増加をほぼ完全に抑制し、NE(1μM)による細胞内Ca^<2+>濃度の増加を一部抑制した。
(3)モルモット盲腸紐にTritonX-100処理スキンドファイバーにおいて、ステレッタマイドAはCa^<2+>(3μM、10μM)収縮をそれぞれ100μM、300μMで完全に抑制した。
(4)ニワトリ砂嚢より精製したミオシンBにおいて、ステレッタマイドAはミオシン軽鎖のリン酸化を100μMで完全に、さらにMg^<2+>-ATPase活性を300μMでほぼ完全に抑制した。
(5)再構成系において、ステレッタマイドAはニワトリ砂嚢由来のミオシン軽鎖キナーゼ活性を300μMでほぼ完全に抑制した。
(6)ステレッタマイドAはウサギ赤血球膜の(Ca^<2+>-Mg^<2+>)ATPase活性を300μMでほぼ完全に抑制した。
(7)ステレッタマイドAはホスホジエステラーゼ活性を300μMでほぼ完全に抑制した。
ステレッタマイドAは、これらのすべての実験系において抑制作用を示したため、ステレッタマイドAの主な作用部位はカルモジュリンであり、カルモジュリン阻害作用により上記の抑制作用を発現していることが示唆された。

URL: 

Published: 1996-04-08   Modified: 2016-04-21  

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