1994 Fiscal Year Annual Research Report
低酵素状態におけるラット胎仔の臓器エネルギー代謝能および造血能に関する研究
Project/Area Number |
06857111
|
Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
佐藤 秀平 弘前大学, 医学部・附属病院, 助手 (80225945)
|
Keywords | 低酸素 / 胎仔 / エネルギー代謝能 |
Research Abstract |
(1)発生中期胎仔in vitro低酸素の検討 ラット胎仔培養系を用いて、発生12.5日から14.5日までのラット培養(whole embryonal culture)を行った。回転式胎仔培養装置にて、5%酸素、95%二酸化炭素下での培養をコントロールとし、酵素濃度を3.5%,2%に下げ、胎仔発育(体節数、蛋白量定量)、培養液中の乳酸定量、胎仔臓器(脳、肝)ホモジネートのATP含有量の検討を行った。各臓器におけるATP量は嫌気性代謝に伴って減少する傾向を認めたが、脳における減少程度は、30分以降に顕著だった。胎仔は低酵素にさらされた後、培養液中の乳酸が高値になり、培養の継続が不可能となり、体節数や蛋白量の定量は不可能であった。 (2)発生中期胎仔in vivo低酸素の検討 ラット母獣を妊娠させegg cylinder stage(妊娠8日)から、digits stage(妊娠14日)までの7日間の期間、母獣を低酸素状態にし、その後通常に開腹し妊娠20日帝王切開を行った。造血系の検討として、1.2kbエリスロポエチンDNAプローベにより胎仔骨髄細胞をin situ hybrid標識したが、1.2kbのDNAプローベではラットの骨髄細胞を標識することは困難であり、現在その他のプローブを検討中である。
|