2007 Fiscal Year Annual Research Report
(1)公民教育者としての日本の中学校教師 (2)東南アジアにおける二言語教育の必要性
Project/Area Number |
06F06029
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Research Institution | International Christian University |
Principal Investigator |
DAWSON W.P. International Christian University, 教育研究所, 外国人特別研究員
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
DAWSON W. P. 国際基督教大学, 教育研究所, 外国人特別研究員
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Keywords | 公民教育 / シティズンシップ教育 / 政治的社会化 / カンボジアの教育 / バイリンガル教育 / 教育開発 / グローバル化と教育 / Shadow Education |
Research Abstract |
研究代表者・藤田との共同により、また、その指導の下、Dawsonは以下の研究を行った。 (1) 公民教育者としての日本の中学校教師:イギリスのシティズンシップ教育カリキュラム及び世界各国のカリキュラム発展と関連づけつつ、日本の「シティズンシップ教育」を分析した。この研究は、近年注目されている新制度学派の理論とステム論をめぐる論争を踏まえ、「発展」と「正義」を主テーマとし、日本における民主主義とシティズンシップ教育の展開を検討するものであり、その成果を国内外の学会で発表した。また、それらの発表に際して得たコメント等や昨年度までの研究成果も含めて、平成20年度中に単行本『日本のシティズンシップ教育』が出版される予定である。 (2) 東南アジアにおける二言語教育の必要性:主にカンボジアにおけるバイリンガル教育の歴史的展開とその経済社会的意味、及び、同国の教育発展における国際機関やNGOの役割をシステム論の観点から考察し、その成果を国際学会で発表し、現在、学術論文にまとめている。本研究は継続中で、急速に発展しているベトナムのバイリンガル教育の研究、及び東南アジア諸国におけるShadow Educationについてフィルドワークの準備を進めている。Shadow Educationは世界の公教育に重大な影響を及ぼす可能性があるだけに世界的に注目され始めているが、公教育の普及が必ずしも十分とは言えない発展途上国においても急拡大している。教師の低い給料と国際機関による給料削減との関係等も検討しつつ、その世界的な普及状況と背景・構造を検討・考察することは学問的にも政策的にも喫緊の課題と言える。
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