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2006 Fiscal Year Annual Research Report

屋久島におけるニホンザルと寄生虫を支える食物網の構造とエネルギー論に関する研究

Research Project

Project/Area Number 06F06178
Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

HUFFMAN M.A.  京都大学, 霊長類研究所, 助教授 (10335242)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) A.D Hernandez  京都大学, 霊長類研究所, 外国人特別研究員
Keywords寄生虫 / energetics / ニホンザル / 宿主 / 共進化 / 中間宿主 / food web / 屋久島
Research Abstract

本研究の目的は、ニホンザルと食糞性甲虫類ならびに寄生線虫類を含む陸上性食物連鎖における季節パターンを明らかにすることである。特に、各栄養段階の相対的生物体量において、ピラミッド型が見られるのかどうかという単純な疑問を検証することを目的とする。具体的には以下のことを明らかにする:(1)西部林道に生息するニホンザル(ウミ群)の食性と活動時間配分に関する行動観察(昆虫、特に甲虫類を食べる行動について記録する)、(2)ニホンザルの糞の採取と、糞に含まれる寄生虫の存在及びその頻度の測定、(3)食糞性甲虫類の採取並びに幼若期の寄生虫に感染している種の特定とその頻度における季節変動の測定。
本実績報告は第一期(環境評価、対象個体選択、個体識別、各種調査許可の獲得等の準備・2006年9月29日〜2007年3、月31日)の成果を紹介するものである。この地域はおよそ8,000m2で、その大部分が二次林である。ウミ群が生息する地域は、標高、物理的環境、植物群落構成がとても変化に富んでいる。物理的に環境に重大な影響を及ぼすことなく、できるだけ多くの生息地における食糞性甲虫類群集の構造の変化を検討するため、ウミ群の生息地域内で無作為に32プロット(10m×10m)を定め、サンプルを採取する準備まで設置できた。食糞性甲虫類群集および感染レベルに統計学的に差が見られるかどうかを検出するため、一般線形モデルの変数として標高並びに植物群落構造に関するデータを含めるサンプル採集器具等の準備も完了した。ウミ群から16個体のオトナザル(13♀、3♂)を選んで、個体識別を完了した。個体追跡法によって行動観察(計48時間)と糞採集(64サンプル)を行った。行動観察記録の解析と採集した糞の寄生虫同定は現在進行中であるが、屋久島ニホンザルを感染すると報告されている5種の線虫と未報告種として2種の原虫の確認ができた。なお、国立公園内の昆虫採集許可獲得が遅れたため、昆虫採集は第二期(2007年4、月1日〜2008年3月31日)から始める。Hernandez博士は、5月までの予備結果をメキシコ、メリダ市で開催される2007年度アメリカ寄生虫学会大会において発表する予定でいる。

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Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

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