2006 Fiscal Year Annual Research Report
食品含硫化合物が標的となるセンサー分子の研究〜機能プロテオミクスによる検討〜
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06J00576
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
深尾 友美 日本大学, 生物資源科学研究科, 特別研究員(DC2) (20470172)
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Keywords | がん細胞増殖抑制作用 / ネギ属植物 / アポトーシス / 酸化還元 |
Research Abstract |
酸化ストレス感受性タンパク質は、システイン残基のジスルフィド結合形成をON/OFFスイッチとして酸化還元状態を伝達するセンサー分子である。申請者は、食品成分によるセンサー分子の制御が疾患の予防に利用できるのではないかと考え、食品成分がセンサー分子に及ぼす影響を明らかにしようとした。本年度は、センサー分子の探索に適した食品成分の選定を行うと同時に、センサー分子の網羅的な解析のための二次元電気泳動法の確立を目指した。 強力な薬理活性を示すことで知られるネギ属植物由来有機硫黄化合物alk(en)yl sulfidesを中心に、alk(en)yl sulfidesの構造と抗がん作用の相関関係の検討をin vitroで行った。ヒト白血病細胞株(Jurkat, HL-60,U937)・ヒト肝がん細胞株(HepG2)を播種し、培養培地に各種alk(en)yl sulfidesを添加したところ、特にdiallyl trisulfideを添加した細胞において濃度依存的に細胞増殖の抑制が見られた。一部の細胞株については、核の断片化やcaspase活性の上昇など、アポトーシスに特徴的な細胞死が観察された。以上の構造活性相関の結果より、今後の検討はdiallyl trisulfideを用いて行うこととした。 センサー分子の探索を目的として、酸化還元状態を検出できる二次元電気泳動法を確立しようとした。酸化ストレス負荷/非負荷細胞の細胞抽出液を非還元状態ならびに還元状態の二種類で電気泳動した。銀染色法により可視化後、画像解析を行い、酸化ストレス負荷によって変動したタンパク質(=センサー分子)を検出した。その結果、負荷する酸化ストレスの種類により、得られるスポットに変化が見られた。現在、電気泳動の再現性を増すための条件検討を行っている。
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Research Products
(2 results)