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2006 Fiscal Year Annual Research Report

形質転換緑藻クラミドモナスを用いた、光合成集光アンテナ複合体の光適応機構の解明

Research Project

Project/Area Number 06J04526
Research InstitutionHokkaido University

Principal Investigator

岩井 優和  北海道大学, 大学院生命科学院, 特別研究院(DC1)

Keywords光合成 / 光環境適応 / ステート遷移 / 集光アンテナタンパク質
Research Abstract

植物は光環境の変化に応じて、チラコイド膜に局在する集光アンテナタンパク質(LHCII)を光化学系(PS)IIからPSIへ移動させ、光エネルギーの再分配(ステート遷移)を行い、光合成能の最適化を行っている。LHCIIがPSIIに結合している状態をステート1と呼び、そのタンパク質複合体をPSII超複合体と言う。一方、LHCIIがPSIに結合している状態をステート2と呼び、そのタンパク質複合体をPSI超複合体と言う。これまでに、ステート2のPSI超複合体の精製に成功しており、Lhcb4、Lhcb5、LhcbM5の3種類のLHCIIがステート遷移に必須であるということを明らかにしている。
本年度は、より完全なPSI超複合体の精製法の確立に着手した。トライデシルマルトシドで可溶化したステート2状態のチラコイド膜をショ糖密度勾配超遠心法によって分離を行った。得られたPSI超複合体のプロテオーム解析(二次元電気泳動、ゲル内消化、質量分析)を行い、ステート遷移に関与する全てのタンパク質の同定を試みた。その結果、3種類のLHCII以外のタンパク質もステート遷移に関与していると示唆される結果が得られ、現在、それについて詳細に解析を行っている。
その他にPSII超複合体の精製法の確立にも着手した。PSIIのサブユニットPsbBにヒスチジンタグが付与された変異株を用いて、ニッケル吸着クロマトグラフィーによってPSII超複合体の精製を試みた。チラコイド膜の可溶化にはトライデシルマルトシドを用いた。SDS-PAGEによって、全てのLHCIIが結合したPSII超複合体が精製されたことを確認した。ゲルろ過クロマトグラフィーによって、分子量が700kDa以上あることがわかった。現在、ステート遷移によるPSII超複合体の変化をプロテオーム解析によって検証中である。

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Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

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