2006 Fiscal Year Annual Research Report
神社空間と身体の経験-近代日本における国家の儀式空間の歴史社会学的研究
Project/Area Number |
06J05945
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
赤江 達也 慶應義塾大学, 文学部, 特別研究員(PD) (30823819)
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Keywords | 社会学 / 宗教学 / 政教分離 / 神社 / 追悼 / 慰霊 |
Research Abstract |
1 研究活動の概要 本研究は、近代日本における国家の儀式空間、とりわけ「神社」という空間とそのなかを通過していく「身体の経験」に定位しながら、「習俗/宗教/政治」といった領域(区分)をめぐる日本近代的な問題のありようを解明することを主たる目的としている。したがって、本研究では、文献調査とフィールドワークを並行的におこなうことが必要となる。 そのために、初年度にあたる平成18年度には、(1)先行研究の検討や資料の収集・分類、(2)フィールドとなる神社にかんする情報収集、(3)フィールドワークによる資料の収集・保存に必要な機材(デジタルカメラ、ノートパソコン、ハードディスク等)の購入、といった基礎的な作業を重点的におこなった。 2 研究実績の概要 本研究課題に関連する初年度の具体的な研究実績としては、雑誌論文「ひとつの運動と複数の論理-戦後日本の政教分離訴訟について-」(慶應義塾大学三田哲学会『哲学』第117集、2007年)を挙げることができる。 この論文は、上述の研究目的の一部である「宗教と政治の系譜学」に関連するものであり、「宗教と政治」の戦後日本における展開を、政教分離訴訟という社会運動を取り上げながら検討したものである。いわゆる政教分離違反を問題化する論理と実践を記述・分析することによって、その問題化の論理の複数性を明らかにするとともに、戦後日本における「宗教と政治」という問題の重層性の一端を明らかにした。
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Research Products
(1 results)