2008 Fiscal Year Annual Research Report
フーリエ解析を使った関数微分方程式の解の構成と数値計算および偏微分方程式への応用
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06J06250
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
米田 剛 The University of Tokyo, 大学院・数理科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | Navier-Stokes方程式 / コリオリカ / 概周期関数 / 周波数集合 / 時間大域解 |
Research Abstract |
Babin-Mahalov-Nicolaenkoは1997年に「初期値が周期関数におけるNavier-Stokes方程式の時間大域解の存在」を示した.この問題に対して著者は初期値が概周期関数の場合の大域解の存在,より具体的には任意の時間区間内における滑らかな解の一意存在を示した.コリオリカとは地球の自転によって引き起こされる力のことをいい,台風などの発生原理を追求する際にはこの力は無視できない.現在,気象変動などの地球規模の流体を解析するときには,コリオリカ付きの流体方程式を扱うのが主流である.最近はコンピュータを用いたシミュレーションによる気象変動などの研究が盛んにおこなわれており,工学的な技術としても重要な方程式である.コリオリカ付きNavier-Stokes程式の非線形項は,周波数集合の相互作用を分析することでコリオリカに依存する部分と依存しない部分に分けることが出来る. Babin-Mahalov-Nicolaenkoで行われているこの分解法に対して,私は2進数に基づく作用素族を導入して計算がより見やすくなるようにした.コリオリカに依存する部分を取り除いた非線形項をもつ方程式は2次元的なので,ここではextended2D-NSという(E2DNS).その方程式の解はコリオリカに依存しない.このE2DNSが滑らかな大域解を持つということを示すのが,証明の鍵となる.そこでGiga-Inui-Mahalov-Matsuiが2005年に初めてNavier-Stokes方程式へと応用したFMO空間を使った.FMO空間とは,原点に点質量(デルタ測度)を持だない有限ラドン測度のフーリエ逆変換像全体である.私はそのFMO加空間上のmild solutionを使ってE2DNSの大域解の存在を導いた.
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Research Products
(1 results)