2006 Fiscal Year Annual Research Report
日本の産業における競争とマーケットシェアのダイナミクスに関する実証分析
Project/Area Number |
06J07543
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Research Institution | Hitotsubashi University |
Principal Investigator |
加藤 雅俊 一橋大学, 大学院商学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 競争 / マーケットシェア / 実証分析 |
Research Abstract |
日本の産業における競争とマーケットシェアのダイナミクスに関して実証的に分析してきた。特に、産業における上位企業のマーケットシェアのデータを用いて、そのマーケットシェアの変動や順位の安定性の決定要因について明らかにすることを目的とした研究を行ってきた。平成18年4月より、公正取引委員会の生産出荷集中度調査の個票データを用いて、マーケットシェアのデータセットの構築に力を注いできた。このデータセットは、1975年から2004年までの30年間で約400産業という極めて膨大なものであった。さらに、このマーケットシェアのデータセットと、他のデータソースから抽出された産業特性に関するデータにマッチングさせることによって、マーケットシェアの変動や順位の安定性と産業特性との関係について実証的に明らかにしてきた。 これらの分析の成果として、"The Persistence of Leadership : Evidence from Japanese Manufacturing Industries"という題目で、2006年6月の日本経済学会春季大会において報告を行った。また、いくつかのワークショップで積極的に報告を行ってきた。また、この研究の成果の一部は、"The Turnover of Market Leaders in Japanese Manufacturing Industries"という題目で、公正取引委員会競争政策研究センターのディスカッションペーパーとして公表した。これらの成果は、今後海外の査読付きジャーナルに投稿することを念頭に現在改訂作業を行っている。さらに、以上の研究活動に加えて、さまざまなワークショップやコンファレンスなどに参加することによって、現在の研究テーマや隣接テーマに関する知識や考えを学ぶことに力を注いできた。
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