2006 Fiscal Year Annual Research Report
保管PCB廃棄物および非意図的生成PCBの分析国際規格の提案
Project/Area Number |
06J08139
|
Research Institution | National Institute for Environmental Studies |
Principal Investigator |
石川 紫 独立行政法人国立環境研究所, 循環型社会・廃棄物研究センター, 特別研究員(PD)
|
Keywords | PCB / 燃焼 / 排ガス / HRGC / HRMS / RDF / ASR / 規格 |
Research Abstract |
本研究は、「廃棄物関連試料中のPCB定量分析に関わる既存分析法の適用性について考察すること」および「より簡易なPCB分析法を開発し国際規格として提案すること」を目的としている。そこで、研究初年度である本年度は、「廃棄物関連試料のPCB定量分析法の調査・検討」および「排ガス中のPCB全異性体分析」を行った。 具体的には、「廃棄物関連試料のPCB定量分析法の調査・検討」として、低濃度PCB汚染油および燃焼排ガスのPCB定量分析に関するISO規格、CEN規格、JIS規格等を収集・翻訳・整理した。また、調べた各分析法に従って、PCB解体洗浄施設内作業環境大気やPCB汚染シーラント等の実試料に含まれているPCB全異性体定量分析を行い、それぞれの分析法で得られる分析結果を比較考察した。得られた結果から、廃棄物関連試料の試料特性を考慮した新規分析法として「PCB dual method」を開発し、論文1報(Chemosphere,67,1838-1851,2007)にまとめた。 また、「排ガス中のPCB全異性体分析」としては、これまで研究例が無く詳細が不明であった焼却炉内部でのPCB非意図的生成反応に関する新たな知見を得るべく、RDFおよびASRの燃焼実験を行い、焼却炉内の各工程(キルン出口・バグフィルター入口・バグフィルター出口・スクラバー出口)からサンプリングした燃焼ガス中のPCBを定量分析した。その結果、非意図的生成PCBは、キルン内で生成されやすいことが明らかとなった。また、HRGC/HRMSを用いたPCB全異性体定量分析結果から、PCB各異性体の異性体構造が、非意図的な生成されやすさ、ないし、燃焼分解されやすさに関係していることが明らかとなった。得られた知見は、論文1報(Chemosphere,67,1383-1393,2007)にまとめた。
|
Research Products
(2 results)