1994 Fiscal Year Final Research Report Summary
Project/Area Number |
06NP1201
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Research Category |
Grant-in-Aid for Creative Basic Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The National Institute for Japanese Language |
Principal Investigator |
水谷 修 国立国語研究所, 所長 (60088789)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
米田 正人 国立国語研究所, 情報資料研究部, 室長 (20000432)
甲斐 睦朗 国立国語研究所, 日本語教育センター, センター長 (10024085)
賀集 寛 関西学院大学, 文学部, 教授 (20090730)
平野 健一郎 東京大学, 教養学部, 教授 (40012463)
江川 清 国立国語研究所, 情報資料研究部, 部長 (30000425)
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Project Period (FY) |
1994
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Keywords | 日本語国際センサス / 行動計量学的研究 / 文化摩擦 / 実験言語学的研究 / 言語教育 / 同時通訳 / 機械翻訳 / 情報発信 |
Research Abstract |
各班の進捗状況の概要は以下のとおりである。 総括班:公開講演会,研究報告会を実施するとともに,総括班会議(2回),研究班代表者会議(4回)を召集し,本プロジェクトの評価および企画推進に努めた。 研究班1:中核となる「日本語国際センサス」のための調査票原案を作成し,日本語観等に関する予備調査を行った。また,欧米及びアジア各国で日本語の普及状況に関する観察・聴取の事例調査を行うとともに,中国・韓国で面接調査を実施した。この他,国内外でメディアにおける日本語の出現・接触状況調査を行った。 研究班2:ヒトと文化の国際化が盛んな一方,各国社会における文化的・言語的同化の強制が弱まっている今日の世界において,言語変容と複数言語の共存の諸相とその条件を,共同研究によって解明することを目的として計画を立てた。日本語の歴史における多言語状況を古代・明治期それぞれについて解明すること,他文化への適応状況を理論化すること,さらに国内の諸地域間,および日本語非母語話者と日本人間の言語伝達状況を調査することが具体化しつつある。 研究班3:文字言語チームは心理学的手法により日本語表記の認知的特質を探る一方,心理学の文献目録を作成した。音声言語チームは韻律学習用プログラムを開発し,日仏人を対象に有効性を検討した。計算機言語チームは言語表記変換プログラムや機械辞書を作成した。 研究班4:同時通訳チームは日英・英日同時通訳訳出過程解明の実験,および研究動向の調査を行った。漢字符号チームは統合漢字符号の通信試行を行うとともに,インターネットにおける日本語送受信時の変換エラーのデータを収集した。コーパスチームはコーパス研究資料の収集を開始した。言語教育チームは言語教育政策懇談会とインターナショナル・スクール日本語教育予備調査の実施,および豪州初等中等レベルの第二言語教育シラバスの収集を行った。
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Research Products
(14 results)
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[Publications] 江川清: "新プロ「日本語の国際化」の研究方向について" 「日本語学」(明治書院). 13-13. 11-18 (1994)
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[Publications] 宮島達夫: "「言語の経済力」の歴史的展望" 「日本語学」(明治書院). 13-13. 19-25 (1994)
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[Publications] 石野博史: "日本語の国際化とマスメディア" 「日本語学」(明治書院). 13-13. 26-34 (1994)
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[Publications] 真鍋一史: "外国における日本語-日本語の国際化を考える指標-" 「日本語学」(明治書院). 13-13. 35-42 (1994)
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[Publications] 鈴木達三: "国際比較調査の事例から「日本語の国際化」を考える" 「日本語学」(明治書院). 13-13. 43-59 (1994)
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[Publications] 平野健一郎: "人の国際移動と新世界秩序" 「国際問題」. 412号. 2-13 (1994)
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[Publications] エリス俊子(研究協力者): "「外国語としての日本語」を考える" 「UP」. 263号. 10-16 (1994)
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[Publications] 横山詔一: "ノイズに埋もれた漢字と仮名の認知" 「国立国語研究所報告集」. 16. 99-119 (1995)
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[Publications] Yukihiro NISHINUMA: "How do the French perceive tonal accent in Japanese? -Experimental evidence-" Proceedings ICSLP94. 1739-1742 (1994)
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[Publications] 中野洋: "分類語彙表の増補とその利用" 言語処理学会年次大会発表論文集. 1号. 141-144 (1995)
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[Publications] 斎藤秀紀: "東アジア漢字圈で使用される漢字符号の統合" 情報処理学会第49回全国大会講演資料集. 3. 297-298 (1994)
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[Publications] 新プロ「日本語」総括班: "「国際社会における日本語についての総合的研究」第1回研究報告会予稿集(平成6年度)" 75 (1995)
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[Publications] 新プロ「日本語」研究班1+言語政策研究会: "世界の言語政策1" 118 (1995)
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[Publications] Joseph F.Kess: "Japanese Psycholinguistics:A Classified and Annotated Research Bibliography" John Benjamins Publishing Company, 75 (1995)