1997 Fiscal Year Annual Research Report
アジアの伝統技術と芸術-伝統文化の未来性と振興策-
Project/Area Number |
07041069
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Research Institution | Daito Bunka University |
Principal Investigator |
多田 博一 大東文化大学, 国際関係学部, 教授 (80188250)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉松 久美子 大東文化大学, 国際関係学部, 助教授 (70240348)
新納 豊 大東文化大学, 国際関係学部, 助教授 (10189235)
原 隆一 大東文化大学, 国際関係学部, 教授 (70198901)
服部 匡延 大東文化大学, 国際関係学部, 教授 (30128615)
林 武 大東文化大学, 国際関係学部, 教授 (50189651)
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Keywords | アジアの伝統技術 / 内生技術 / 外生技術 / 民族技術 / 風土適正 / 中央アジア / 生態・社会・歴史 / 文化としての技術 |
Research Abstract |
1.アジアの伝統技術と芸術は当該地域の自然生態と社会環境の相互関係の中で生み出され発展し、また、近代西欧を発生源とする外来技術・芸術との接触によって、大きく歴史的に変容してきたものである。しかし、これまでの海外調査の知見から、アジアの伝統技術や芸術は近代技術によって大きなインパクトを受けながらも、装いを新たにして、その地域の自然生態や民族社会への再適応の萌芽を内包していることを強く実感した。 2.平成9年度は、東アジアでは新納が朝鮮半島での在来犂の、服部が中国吉林省での手漉き紙の、季が朝鮮半島での言語・民族の、東南アジアでは吉松がミャンマーでの回族の食文化技術の、そして、西アジアでは林がトルコを含む地中海世界における鉄・金属加工技術の補充調査などを実施した。他の分担者はこれまでの調査資料のとりまとめ作業に集中した。 3.研究成果として、第1に、アジアの伝統技術・芸術に関する文献資料、映像画像資料、生活技術関連の標本資料などを収集、整理し、学部付置「アジア民族資料室」に蓄積することができた。これらはアカデミズムの狭い世界で利用するだけでなく、大学教育や地域一般市民にも公開し、国際文化理解の重要な一次資料となるものであり、将来の研究方向にとっても大きな超爆力なるものであると確信する。 第2に、研究成果の中間報告として、『風土・技術・文化-アジア諸民族の具体相を求めて-』(未來社、1998年4月)を、また、海外先行研究の検討のためにアジアの伝統技術に関する3冊の基本文献の翻訳作業に着手し、1冊目として『インドの伝統技術と西欧文明』(平凡社、1998年3月)を出版した。以下、『イスラム伝統技術』、『ペルシャの伝統技術』(仮題)として、毎年1冊ずつ出版を予定している。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] 林 武: "技術の生態学" 風土・技術・文化-アジア諸民族の具体相を求めて. 11-32 (1998)
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[Publications] 新納 豊: "朝鮮半島における在来犂とその分布" 風土・技術・文化-アジア諸民族の具体相を求めて. 33-77 (1998)
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[Publications] 服部 匡延: "東アジアにおける抄紙技法移転に関する試論" 風土・技術・文化-アジア諸民族の具体相を求めて. 79-94 (1998)
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[Publications] 吉松 久美子: "回族の移住にともなう食文化変容" 風土・技術・文化-アジア諸民族の具体相を求めて. 95-131 (1998)
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[Publications] 多田 博一: "北インドの潅灌漑揚水具の歴史" 風土・技術・文化-アジア諸民族の具体相を求めて. 133-185 (1998)
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[Publications] 原 隆一: "イラン沙漠地方の生活技術" 風土・技術・文化-アジア諸民族の具体相を求めて. 187-240 (1998)
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[Publications] 原 隆一 編: "風土・技術・文化-アジア諸民族の具体相を求めて" 未来社, 288 (1998)
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[Publications] 多田 博一 ほか訳: "AJ.カイサル著『インドの伝統技術と西欧文明』" 平凡社, 346 (1998)