1997 Fiscal Year Annual Research Report
中華人民共和国の主要都市における廃棄物の準好気性埋立システムの事例研究
Project/Area Number |
07041113
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
松藤 康司 福岡大学, 工学部, 教授 (40078663)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
周 北海 中国環境保護局, 高級工程師
田中 綾子 福岡大学, 工学部, 助手 (10131830)
柳瀬 龍二 福岡大学, 工学部, 助手 (20131849)
島岡 隆行 福岡大学, 工学部, 助教授 (80202109)
花嶋 正孝 福岡大学, 工学部, 教授 (70078624)
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Keywords | 廃棄物 / 埋立地 / 準好気性埋立 / 浸出水 / 衛生埋立 / 発生ガス / 有価物 / 中国 |
Research Abstract |
本年度は実態調査で明らかとなった広州市の埋立地作業面でのメタンガス削減と埋立地の安定化促進のため、低コスト型のガス抜き装置の設置実験を行った。また、北京市で中日共同の固体廃棄物技術討論会を開催し、3年間の本研究の総括とした。 詳細は以下の通りである。 1.埋立地改善実験・・・・本改善実験はメタンガスの排除と埋立作業面の改善を目的として、平成9年8月、広州市李坑埋立地で行った。実験内容は将来低コスト型の衛生埋立の実用化と普及のため現地で入取可能な廃ドラム缶、竹、グリ石(建設廃材)を用いて、埋立地から発生しているメタンガスと臭気成分の集ガス設備を設置した。この集ガス設備の設置により、埋立地表面部分のごみ層を好気的な環境に改善し、表面からの悪臭の発生を防止するとともに、植生を復活させ、ごみや覆土の飛散防止、美観上の改善を図るものである。今回の集ガス設備の設置により、約3ケ月後には発生ガスの集ガスが確認でき、設置近傍での植生の回復の兆しが認められた。今回の改善実験を通じて安価な衛生的な埋立場への建設技術の可能性を示すことができた。 2.中日固体廃棄物技術討論会・・・本討論会は、11月3〜4日、中日友好環境保護中心で約50名の参加者を得て実施した。日本側から4名、中国側から9名の講演発表を行ない、3年間の国際学術研究の成果として「準好気性埋立システム」の中国への導入の可能性とその効果を明らかにした。中国側からは固体廃棄物研究における系統的な取り組みと研究組織の強化が強調された。最後に3年間の研究実績を踏えて、松藤が中国々家環境機関の「招へい教授」花嶋が「科学顧問」に推挙された。 上記のように、3年間の国際学術研究の目的は十分達成され、その成果も中国側にも評価された。
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[Publications] Y.MATSUFUJI, A.TANAKA M.HANASHIMA: "Biodegradation Process of Municipal Solid Waste by Semiaerobic Landfill Type" Proceedings of Annual Confereno of Korea Solid Waste Engineering Society. 1. 87-94 (1997)
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[Publications] Y.MATSUFUJI, A.TANAKA M.HANASHIMA, H.MATSUGU: "Purification Mechanism by Activated Cover Soil and A New Landbll System" Proceedings of Sixth International Landfill Symp.Vol.6 No.1. 331-340 (1997)
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[Publications] 松藤 康司, 真次 寛, 周 北海, 川鍋 茂, 藤岡 直行: "中国主要都市における埋立地の事例研究(その3)" 全国都市清掃研究発表会講演論文集. 19. 262-264 (1998)
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[Publications] 松藤 康司 他: "中日固体廃棄物処理技術検討会論文集" 中国環境科学会固体廃棄物専業委員会, 247 (1997)
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[Publications] Yasushi Matsufuji: "A ROAD TO SANITARY LANDFILL" Hagesco Utama Sdn.Bhd., 258 (1997)