1995 Fiscal Year Annual Research Report
日本語学習者に対するプレースメントテストとしてのSPOT(Simple performance-Oriented Test)
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07044003
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
小林 典子 筑波大学, 文芸・言語学系, 講師 (00241753)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
畑佐 由紀子 アイオワ大学, アジア言語・文学部, 助教授
ブラウン ロビン・スペン モナシュ大学, 日本研究科, 講師
當作 靖彦 カリフォルニア州立大学, サンディエゴ校, 準教授
閔 光準 全北大学校, 日語日文学科, 助教授
大坪 一夫 東北大学, 文学部・日本語学科, 教授 (20115538)
山元 啓史 筑波大学, 文芸・言語学系, 講師 (30241756)
酒井 たか子 筑波大学, 文芸・言語学系, 講師 (40215588)
加納 千恵子 筑波大学, 文芸・言語学系, 助教授 (90204594)
市川 保子 筑波大学, 文芸・言語学系, 助教授 (70223089)
西村 よしみ 筑波大学, 文芸・言語学系, 助教授 (40208228)
カイザー シュテファン 筑波大学, 文芸・言語学系, 教授 (20260466)
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Keywords | 日本語能力 / SPOT / プレースメントテスト / クラス分け / 音声 / 穴うめ問題 / face-validity |
Research Abstract |
1.本プロジェクト初年度の本年は、既存の筑波大学で実施済みのSPOTが海外でも同様の傾向を示すかどうか、まずテストを実施し、そのデータを検討することから始めた。実施検討事項は以下のとおりである。 (1)オーストラリア、モナシュ大学において:日本語学習2年度末の学習者対象に試用、また同時にこのテストの学習者の受けとめ方(face-validity)のアンケート調査をおこない、その解析をおこなった。その結果、海外ではさらに低いレベルを識別する、より易しいテスト問題作成が必要であることがわかった。 (2)アメリカ、カリフォルニア大学サンディエゴ校において:学年末の5月に試用し、その結果をもって、翌年度('95年9月)のクラス分けプレースメントテスト本テストとして実施、その結果の解析を当校の他のテスト結果との相関をみながら解析、また学習者のテストに対する反応を観察した。クラス分けは適切におこなわれ、当地の教師たちのクラス分けにかかる労働の短縮におおいに貢献したという報告をえた。また、来年度はこのテストを当地周辺の高校やコミュニティーカレッジにも実施する計画である。 (3)韓国、全北大学校において:韓国語話者の音声的な弱点がどのようにSPOTの結果に影響しているのか解析をおこなった。その結果をさらに分析するために、どのような音声環境をもった問題を作ればいいのかの検討に入っている。 2.筑波大学においては問題穴埋め箇所の位置による違いを解析した。 3.12月には海外の分担者も含め全員を筑波大学に招聘し、本年度の成果報告及び、次年度に向けての討議のための研究会をおこなった。これを本年度の報告書として3月中にまとめる予定。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] フォード丹羽順子他: "「日本語能力簡易試験(SPOT)」は何を測定しているか-音声テープ要因の解析-" 日本語教育. 86. 93-102 (1995)
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[Publications] フォード丹羽順子他: "文法項目聴取能力と音声環境-SPOTの空欄位置に関する一考察-21GC02:筑波大学留学生センター日本語教育論集" 201-211 (1996)
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[Publications] 小林典子他: "日本語能力の新しい測定法「SPOT」" 世界の日本語教育. 6(印刷中). (1996)