Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
孫 淑雲 北京科技大学, 治金史研究室, 副教授
韓 汝びん 北京科技大学, 治金史研究室, 主任教授
陳 鉄梅 北京大学, 考古系年代測定実験室, 主任教授
坂本 稔 国立歴史民俗博物館, 情報資料研究部, 助手 (60270401)
斎藤 努 国立歴史民俗博物館, 情報資料研究部, 助手 (50205663)
小林 紘一 東京大学, 原子力研究総合センター, 助教授 (70108637)
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Research Abstract |
斎藤と坂本は2名の日本側研究協力者とともに,平成8年7月25日〜8月1日に,中国の北京大学と北京科技大学を訪問し,陳,韓と孫と協議し,年代分析と産地分析について,統一分析法を確立し,これまでの資料分析結果と対象資料について検討した。孫は同年10月27日〜11月3日に,来日し,産地分析について,追加資料を持参し,国立歴民俗博物館において分析を実施した。陳と韓は同年12月1日〜12月8日に,来日し,年代分析と産地分析について,追加資料を持参し,国立歴民俗博物館と東京大学原子力研究総合センターにおいて分析を実施した。年代分析用資料としては主に西周時代のスラグ,産地分析用資料としては主に商時代の青銅器をそれぞれ対象としている。 統一分析法は年代分析について炭素還元分離-タンデム型加速器質量分析法,産地分析に高周波加熱分離-表面質量分析法で,その要旨はつぎの通りである。前法:資料を高周波燃焼し,資料中の炭素を炭酸ガスとし,冷却捕集し,水素還元して炭素とし,タンデム型加速器で質量分析し,炭素14を定量し,分析する。後法:資料を高周波燃焼し,資料中の鉛を気化し,冷却捕集し,表面電離型質量分析装置で質量分析し,鉛204,同205,同207と同208の4種を定量し,分析する。 なお,日本側での研究に使用を予定してした,東京大学原子力研究総合センターの加速器は更新直後で,本格的稼働ではなく,マシンタイムが十分に取れないので,予定の研究の一部は北京大学の加速器で行うこととした。また,資料の成分分析値(基本分析値)について,日中で差異が生じ,この解消に多くの時間を要した。
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