1995 Fiscal Year Annual Research Report
海洋中規模現象及び大循環解明のためのデータ同化法の開発
Project/Area Number |
07044050
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
池田 元美 北海道大学, 大学院・地球環境科学研究科, 教授 (50261227)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ギル カルフォルニア大学, 教授
シュローター アルフレッド, ウェグナ研究所, 研究員
エヴェンセン ナンセン, センター, 研究員
ウー 中国海洋局, 主任研究員
ネシャエフ シャーショフ海洋研究所, 研究員
ヤレムチャック シャーショフ海洋研究所, 研究員
和方 吉信 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教授 (90201871)
久保田 雅久 東海大学, 海洋学部, 教授 (90147124)
蒲地 政文 気象庁気象研究所, 主任研究官
山形 俊男 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (50091400)
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Keywords | 海洋物理 / データ同化 / 衛星観測 / 変分法 / 随伴方程式法 / カルマン・フィルター法 |
Research Abstract |
データ同化の手法を海洋物理現象解明に応力することは新しい試みであるので、研究代表者、国内研究分担者及び協力者が情報を持ちより、お互いの認識を高めることが必須であった。そこで上記グループに広く研究者を加えて、7月につくばで研究集会を開いた。ここで既存データ同化法のレヴュ-、データの検索と収集交換を行った。 代表者をカナダに派遣し、ロシア分担者(カナダ在住)の随伴方程式法について調査・研究を行なった。またこのロシア分担者2名を1. 5か月招へいし代表者の研究課題に参画してもらった。また国内分担者の研究機関を訪問し、研究課題について打ち合わせを行なった。短期間ではあったが、ロシア分担者は代表者たちとの議論も含めて、研究成果を論文にまとめ学術誌に投稿した。 国内分担者(蒲地 政文)をノルウェーに派遣し、ノルウェー分担者の専門分野であるカルマン・フィルター法の調査を行った。国内には当分野の専門家がいないため、この派遣は必須であった。 代表者たちによる調査研究の結果、以下の所見を得た。随伴方程式法を用いて、海面高度計データを海洋中規模現象モデルに同化すると、海洋下層の流れも半分程度まで再現できることがわかった。随伴方程式法によって、海面ブイの運動から陸棚上の循環を下層でも求められることを示した。 当初の計画における目的は達成された。随伴方程式とカルマン・フィルター法の調査・研究は計画どうり遂行できた。また国内の分担者以外の研究者に十分情報を与えることもできた。研究成果は学術論文として「日本海洋学会誌」をはじめ国際的学術誌に投稿する予定である。8年度に開催予定の「夏期学校」でも成果を発表する。
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