1997 Fiscal Year Annual Research Report
シンクロトロンX線高分解能散乱法によるメソスコピック材料の構造研究
Project/Area Number |
07044135
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
橋爪 弘雄 東京工業大学, 応用セラミックス研究所, 教授 (10011123)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
スチーブンソン A. オーストラリア国立産業科学研究機構, 研究員
カルカ A. ウォランゴン大学, オーストラリア, 講師
並河 一道 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (10090515)
大隅 一政 高エネルギー加速器研究機構, 物質構造科学研究所, 教授 (70011715)
坂田 修身 東京工業大学, 応用セラミックス研究所, 助手 (40215629)
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Keywords | メソスコピック材料 / メカノフュージョン / 放射光X線粉末回折 / 金属ガラス / 磁性多層膜 / X線磁気散乱 |
Research Abstract |
メカノフュージョン法によって作成したFeN、TiAlなどの高分解能粉末X線回折データをシンクロトロンX線を用いて収集し、メソスコピック相の構造と熱処理による変化を調べた。アンモニア雰囲気を用いたボールミル法で最大7%のNを含むFeNが作れるが、そこに含まれるメソスコピック相の構造は熱処理温度、時間によって様々な変化を示す。また、TiAlは非常に乱れた構造を持つ合金相を含み、この相は熱処理によってTiAl_3に結晶化する。つぎに、FeSiBCoCuNb微粉末をαFeの変態温度前後の種々の温度と時間で熱処理した試料についてX線データを測定し、Co添加によるFeSiBCuNbの透磁率の増大と構造変化の相関を調べた。とくに、Si溶解αFe相と金属間化合物Fe_3Si生成の初期過程に注目した。さらに、多結晶Fe/Gd多層膜の磁化構造を共鳴X線磁気散乱法で調べた。磁化整列状態および捩れ状態の双方で厚さ5nmのGd膜は厚み方向に不均一に磁化すること、また、捩れ状態においてはGd磁気モーメントの方向が厚み方向に不均一であること、その方向は温度に依存することが初めて明らかになった。すなわち、補償温度に近い温度ではGdモーメントはFe層との界面でのみ捩れているが、補償温度より30℃低い温度では捩れ角が増し、膜の厚み中心では外部磁場に垂直になっている。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] A.CALKA: "Application of Synchrotron radiation for structure analysis of wesoscopic structures produced by ball willing" Mater.Sci.Forum. 235-238. 517-522 (1997)
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[Publications] A.CALKA: "Synchrotron study of nano structures produced by rapid guenching and ball willing" Mater.Sci.Forum. 印刷中.
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[Publications] H.HASHIZUME: "Resonant X-ray magnetic scattering from the twisted state of Fe/Gd" Pliysica B. 印刷中.