1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07044251
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
家森 幸男 京都大学, 大学院・人間・環境学研究科, 教授 (80025600)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
李 一飛 広東心血管病研究所, 教授
森口 幸雄 南リオグランデカトリック大学, 教授
平良 一彦 琉球大学, 教育学部, 教授
澤村 誠 京都大学, 大学院・人間・環境学研究科, 助手 (00187303)
奈良 安雄 東亜大学, 大学院・応用生命科学専攻, 教授 (80116417)
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Keywords | 循環器疾患 / 長寿 / 遺伝 / 栄養 / ハワイ在住日系人 / ブラジル在住日系人 / 脳卒中易発症ラット(SHRSP) / 食塩 |
Research Abstract |
長寿の遺伝・環境要因の国際共同研究として、工業化、都市化、近代化、欧米化に伴う環境因子の循環器疾患のリスクにおよぼす影響を第3年度は計画通り次の2地区の調査を実施した。 1)中国貴陽住民における栄養研究:貴陽住民は脂肪、食塩摂取などでリスクの少ない反面、内陸に居住するため魚介類の摂取は少ないが大豆蛋白の摂取が多く1986年の前回の調査では中国12地域の中で高血圧症は広州についで少なく、循環器疾患のリスクの少ないことがこの地の長寿の要因と考えられる。貴陽住民のうち前回の検診対象者と同年齢の50・54才代を中心に同一プロトコールで検診を実施したところ苗族、布衣族など少数民族では高血圧患者の割合は少ないが、漢族では増加し、経済発展による生活習慣の変化、ことに伝統食の喪失が循環器疾患のリスクを高めることを明らかにした。 2)沖縄住民の遺伝栄養研究:沖縄住民は貴陽同様大豆摂取が多く、しかも魚や海藻などの摂取も多く貴陽同様に循環器疾患が比較的少なく世界一の長寿である。平成8年の調査地域ブラジルカンポグランデの日系沖縄人では、循環器疾患のリスクが明らかに増え、大豆(イソフラボン)・魚油(DHA)・海藻(わかめ粉末)による10週間の栄養介入試験が有効であったのでその出身地である名護で検診を実施し、カンポグランデの住民の成績を比較し沖縄住民では50代でもなお尿中イソフラボンの排泄量が多く、魚食、海藻食と共に伝統食の摂取が沖縄住民の世界一の平均寿命を支える環境要因として重要であることを証明した。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Mizushima, S., Moriguchi, EH., Ishikawa, P., Hekman, P., Nara, Y., Moriguchi, Y.Yamori, Y.: "Fish intake and cardiovascular risk among middle-aged Japanese in Japan and Brazil." Atherosclerosis. 33. 97-104 (1997)
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[Publications] Mielcarz.G.W., Howard, A.N., Williams, N.R., Kinsman, G.D., Moriguchi.E., Moriguchi, Y., Mizushima, S., Yamori, Y.: "Copper and zinc status as a risk factor for ischemic heart disease:A comparison between Japanese in Brazil and Okinawa." J.of Trace Elements in Experimental Medicine. 10. 29-35 (1997)
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[Publications] Yamori, Y., Nara, Y., Ikeda, K., Morishima, S, Matsumoto C., Mashimo, T., Tamada, T., Mahaij, J.P., Moriguchi, E., Moriguchi, Y.: "Genetic variation of sodium sensitivity.:In “Nutrition and Stroke"(P.Guesry,M.Hennerici,and G.Sitzer ed.,)" Lippincott-Raven P., 109-118 (1997)