1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07044263
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
谷口 直之 大阪大学, 医学部, 教授 (90002188)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
CHOUVAEV Vla ナンシー第一大学, 医学部, 研究員
YAMAMOTO Hir シカゴ神経科学研究所, 主任研究員
DENNIS James トロント大学, 医学部, 教授
DEUTSCH Haro ウィスコンシン大学, 医学部, 名誉教授
ANDERSON Mar コーネル大学, 医学部, 助教授
SIEST Gerard ナンシー第1大学, 薬学生物部, 教授
SCHACHTER Ha トロント大学, 医学部, 教授
井原 義人 大阪大学, 医学部, 助手 (70263241)
近藤 宇史 長崎大学, 医学部, 教授 (00158908)
藤井 順逸 大阪大学, 医学部, 助教授 (00222258)
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Keywords | 糖尿病 / 血管平滑筋 / 糖化反応 / 部位特異的変異 / アポリポプロテインE / ヘパリン結合性EGF様増殖因子 / r-グルタミルトランスペプチダーゼ |
Research Abstract |
本年度は主として一方、非酵素的な糖化反応の研究について、ナンシー大学のSiest教授、Wellman教授、Vladimir研究員との共同研究を中心に行った。アポリポタンパクE(アポE)は脂質代謝異常を来す際の重要な因子であり、また糖尿病などの高血糖状態での動脈硬化性病変の合併に重要である。またアポEは、血漿中の脂質輸送タンパクであり、その機能はよく解析されている。我々は、この機能が糖尿病患者でタンパク分子が糖化により修飾をうけ、ヘパリンとの全体の結合能が低下し、また、親和性が低下することを見いだした。また、この糖化部位はリジン-75のε-アミノ基であることを特定することに成功した。また、low density lipoprotein分画のなかで、健康人ならびに、糖尿病患者でともに糖化をうけるが、糖尿病患者ではおよそアポEの糖化は2-3倍に増加する。このことは、糖尿病患者では、アポEが糖化されやすく、その結果ヘパリンとの相互作用が低下し、おそらくアポEとその受容体との相互作用にも影響を与えることと考えられる。 一方、糖尿病など動脈硬化病変で、とくに平滑筋細胞の増殖因子として重要な役割をはたしていると考えられる増殖因子のうち、ヘパリン結合性EGF様増殖因子の増殖活性をアポEが高めることをあきらかにした。現在論文を作成中である。このように、アポリポプロテインEおよびヘパリン結合性EGF様増殖因子はいずれも類似の血管平滑筋細胞の増殖活性をもっていることが推測され、動脈硬化性病変に重要な役割を果たしていると考えられる。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Yoshimura M.: "Bisecting N-acetylglucosamine on K562 cells is suppressive to natural killer cytotoxicity and promotes spleen coloization" Cancer Res.56. 412-418 (1996)
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[Publications] Yoshimura M.: "Aberrant glycosylation of E-cadherin enhances cell-cell binding to suppress metastasis" J.Biol.Chem.271. 13811-13815 (1996)
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[Publications] Kang R.: "Transcriptional regulation of the N-acetyl glucosaminyltansferase V gene in human bile duct carcinoma cells(HuCC-T1)is mediated by Ets-1" J.Biol.Chem.271. 26706-26712 (1996)
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[Publications] Uozumi N.: "Purification and cDNA cloning of porcine brain GDP-L-fuc:N-acetyl-β-D-glucosaminide:α1-6fucosyltransferase" J.Biol.Chem.271. 27810-27817 (1996)
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[Publications] Sultan A.S.: "Bisecting GlcNAc structures act as neagative sorting signals for cell surface glycoproteins in forskolin-treated rat hepatoma" J.Biol.Chem.272. 2866-2872 (1997)
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[Publications] Ihara Y.: "Overexpression of N-acetylglucosaminyltrans ferase III disrupts the tyrosine phosphorylation of Trk with resultant signaling dysfunction in PC12 cells treated with nerve growth factor" J.Biol.Chem.272. in press (1997)