1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07045011
|
Research Institution | Kyushu Tokai University |
Principal Investigator |
内堀 弘治 九州東海大学, 農学部, 教授 (90261081)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
THANUPON Sun メジョー大学, 農学部, 助教授
THANUPON Nam メジョー大学, 農学部, 助教授
TIANTRONG Ah メジョー大学, 学長, 助教授
鈴木 康夫 九州東海大学, 農学部, 助教授 (80187773)
高木 一郎 九州東海大学, 農学部, 教授 (90226746)
|
Keywords | タイ国北西部 / 工業団地 / 商業的作物 / 農業協同組合 / カレン族 / 高原地域 / 市場 / 農家グループ |
Research Abstract |
両大学研究者の最終合意に基づいて、各自の研究計画に従って逐次調査研究を実施した。 1.地域経済発展の理論のモデル構築ならびに政策分析:チエンマイ市を中心にしたタイ国北西部工業地域ランプーン、ランパンの工業団地の実態を調査し、併せて地域拠点市場であるチエンマイ市の物流機構について調査した。 2.タイ国北西部における商業的作物の産地化と農村変容の分析:タイ国北部の農村集落は、単婚家族の半自給的な経営を持つ農家を中心にして構成されている。市場経済の発展とその農村への浸透とともに、村落農家は米単作の兼業農家または農外就労者と園芸作物などの商業的作物を生産する専作的な農家に分化する傾向が見られる。同時にこれらの商業的作物を生産する産地が展開している。 カレン族などの小数民族の住む高原地域も例外ではなく、冷涼な気候を活用した温帯野菜、花き作物などの産地が展開しつつある。半自給的な農業から商業的農業へと転換されつつある。 3.農業協同組合の展開と市場対応の分析:タイ国北西部における、農産物流通は中間商人によって掌握されている。チエンマイ県では農業協同組合による集荷販売が活発となり、主要農産物である米、ニンニクでは集荷占有率が20%に達する農協が現れている。 近年、作目別に組織された農家グループが農産物の共同販売活動を実施し、中間商人を経由しない独自の販売ルートを開拓している事例がみられる。しかし、これらグループと農業協同組合の間には補完関係は見られず、むしろ対立関係が見られる場合がある。
|