1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07045039
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
矢野 宏二 山口大学, 農学部, 教授 (90038208)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
VICHA Sardsu チェンマイ大学, 農学部, 準教授
JIRAPORN Cha チェンマイ大学, 農学部, 講師
SAWAI Burana チェンマイ大学, 農学部, 講師
PRACHAVAL Su チェンマイ大学, 農学部, 講師
VICHIAN Heng チェンマイ大学, 農学部, 助教授
SANIT Ratana チェンマイ大学, 農学部, 準教授
伊藤 真一 山口大学, 農学部, 助教授 (30243629)
田中 秀平 山口大学, 農学部, 助教授 (50116729)
濱崎 詔三郎 山口大学, 農学部, 講師 (10035107)
亀谷 満朗 山口大学, 農学部, 教授 (40233978)
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Keywords | タイ / アブラナ科野菜 / 病害 / 害虫 / 総合的管理 |
Research Abstract |
平成7年9月にタイ側2名を招へいし、研究計画を日本側と詳細に検討したほか、山口県下のキャベツ圃場を実地に調査し、さらに関係試験研究機関を訪問し、研究遂行の知見を得た。同11月に日本側4名がチェンマイに滞在し、同市周辺、チェンダオ、ファン地区で野外調査を行なった。 実地調査 1 害虫関係:鱗翅類2種(コナガ、ハスモンヨトウ)のフェロモントラップと捕食性甲虫を対象としたピットフォールトラップを圃場に設置し、通年調査を開始した。圃場調査の結果、コマユバチ科の寄生蜂Apantelessp.のコナガ幼虫への寄生が顕著であることが判明した。本種はA.plutellae Kurdjumovコナガサムライコマユバチと思われる。また、アブラムシ類の寄生蜂も得た。アブラムシ類はモモアカアブラムシ、ダイコンアブラムシ、ニセダイコンアブラムシの発生が認められた。このうち、モモアカアブラムシが広く分布していて重要対象種と位置づけられた他、ダイコンアブラムシの加害も圃場によっては顕著であることが判明した。キスジノミハムシは地域的に重要な種であり、薬剤使用との密接な関係が示唆された。 ピットフォールトラップには、ゴミムシ類の捕獲が極めて少なく、熱帯における地上生息性昆虫群の分布と生態に重要な知見を提供できると考えられる。 2 病害関係:各地のハクサイに発生していたカブモザイクウイルスは、血清学的な調査でも同ウイルスであることを確認した。また、同ウイルスはダイコンでも発生が見られ、北部タイのアブラナ科野菜の重要病害であると判断した罹病株率も大で、チェンダオ地区では約30%に達していた。 キャベツなど5種アブラナ科野菜では病害の発生を認め、細菌病としては黒腐病と軟腐病、菌類病としては黒斑病とベト病の発生が多かった。
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