1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07207128
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Research Institution | The Institute of Statistical Mathematics |
Principal Investigator |
村上 征勝 統計数理研究所, 領域統計研究系, 教授 (00000216)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古瀬 順一 群馬大学, 教育学部, 教授 (50024005)
金 明哲 札幌学院大学, 社会情報学部, 教授 (60275469)
樺島 忠夫 大阪府立大学, 名誉教授 (00046418)
今西 祐一郎 九州大学, 文学部, 教授 (90046219)
馬場 康維 統計数理研究所, 統計科学情報センター, 教授 (90000215)
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Keywords | 文章データ / 数量的分析 / 源氏物語 / サンスクリット大乗仏典 / 西鶴作品 / 浮世絵 / 古代寺院 / 前方後円墳 |
Research Abstract |
研究計画に基づき次のような研究を実施した。 (1) 文章の計量分析 1) 『源氏物語』及び『源氏物語』関連文献の『紫式部日記』、『山路の露』、『雲隠六帖』、『手枕』のデータベースを用いて数量的分析を行った。特に助動詞の使用頻度の分析を中心に、『源氏物語』54巻の成立に関して考察した。 2) 西鶴作品の数量的分析を行うため、『好色一代男』等の井原西鶴の全作品の入力データのチェックを行い、その内『好色一代男』、『好色五人女』等の5作品については単語の分割を終了し、計量分析の準備に入るとともに索引出版の準備も進めた。 3) サンスクリット大乗仏典データベースについては、「十地経」の入力が完了し、複合語の構成要素を含むすべての単語を分割、抽出して、計量分析用の辞書の作成へと発展させた。また、「般若経」データベース作成を進めるとともに、単語検索用のソフトも開発した。 (2) イメージ情報の計量分析 浮世絵の美人画の顔を対象として数量的分析を行い、顔に関するかなりラフな情報を用いても、作者の分類が出来ることを示した。 (3) 考古学データの計量分析 大型前方後円墳の形状データの数量的分析によって、その類似性から系列関係を探った。また、6〜8世紀に建立された寺院の金堂の形状データを分析し、6〜7世紀建立の8世紀建立の寺院では平面形状に差があることを明らかにし、その結果を用いて幾つかの寺院の建立年代を推定した。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 村上征勝: "6世紀〜8世紀建立の寺院の金堂の平面形状に関する計量分析" 情報考古学. 4巻2号. 15-22 (1999)
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[Publications] 村上征勝,今西祐一郎: "源氏物語の助動詞の計量分析" 情報処理学会論文誌. 40巻3号. 774-782 (1999)
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[Publications] 上田英代,村上征勝,藤田真理: "源氏物語の会話文と地の文をめぐる数量分析 -助動詞を中心に-" 計量国語学. 21巻5号. 193-205 (1998)
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[Publications] 村上征勝: "源氏物語の計量分析 -「宇治十帖」と他の巻との文体の違いについて-" 人文学と情報処理. 印刷中 (1999)
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[Publications] 村上征勝,今西祐一郎: "源氏物語の文章の計量分析" 人文科学における数量的分析(4). 61-66 (1999)
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[Publications] 村上征勝 他: "墳丘形態からみる全国前期古墳(I〜II)の政治的系列化" 人文科学における数量的分析(4). 79-90 (1999)
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[Publications] 今西祐一郎 他: "新日本古典文学大系別巻" 岩波書店, 725 (1999)