1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07207130
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Research Institution | National Institute of Japanese Literature |
Principal Investigator |
安永 尚志 国文学研究資料館, 研究情報部, 教授 (20017411)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長尾 真 京都大学, 工学部, 教授 (30025960)
近藤 泰弘 青山学院大学, 文学部, 助教授 (20126064)
石塚 英弘 図書館情報大学, 図書館情報学部, 教授 (50011755)
原 正一郎 国文学研究資料館, 研究情報部, 助教授 (50218616)
中村 康夫 国文学研究資料館, 研究情報部, 助教授 (60144680)
|
Keywords | テキストデータベース / テキスト標準化 / テキスト処理 / テキストデータ記述 / 国文学データベース / SGML / 二十一代集データベース / 電子化テキスト |
Research Abstract |
本計画研究班では,総括班を中心に3つの研究課題に基づく研究班(調査班,作成班、流通班)を組織し,研究を推進した。調査班はデータベース,電子化テキストの現状調査研究を行った。作成班は標準テキストの作成と機能ソフトウェアの研究開発に当った。流通班はインターネットなどでのデータ流通方式の研究を進めた。以下に概要を示す。 (1)電子化テキストおよび機能ソフトウェア調査 人文科学の全分野に渡る既存,推進中,計画中の電子化テキスト,並びにテキスト処理のための機能ソフトウェアの現状について,調査研究した。初年度は,できる限り幅広く様々な意見や問題意識を集め,これらを基に次年度の総合的調査研究への足がかりを得た。300のアンケート紙に対して,86名からの回答を得ることができた。なお、現在結果は分析中であるが,中間報告書として,研究成果報告書を作成した。次年度,これらの研究成果はインターネットを通じて公開する計画である。 (2)標準テキストの作成と機能ソフトウェアの研究開発 韻文テキストの例として,正保版本歌集「二十一代集」を,散文テキストの例として,「噺本大系」を取り上げ,SGMLによる標準データ型定義を行い,実際にデータ作成を行った。この結果,文学作品などでもSGMLによるデータ記述が可能であるという知見を得た。これを基に、各種の機能ソフトウェア(例えば、コンコーダンスなど)の研究が開始可能となった。人文科学における電子化テキストの標準的な作り方の方針が得られたと言える。とくに,機能ソフトウェアではトロント大学との共同研究により,日本語対応テキスト解析ツールの研究開発も開始した。 (3)データ流通方式の研究 作成した電子化テキストに対して,CD-ROMなどのパッケージ型データベースのシステム開発を行った。ただし、CD-ROM自体の制作は次年度とする。インターネットなどによるテキストの分散利用,管理方式について、WWWサーバを試作し,実験を開始した。
|
Research Products
(11 results)
-
[Publications] 安永尚志: "国文学研究とコンピューター電子本「漱石と倫敦」考を作る" 言語処理学会論文誌. Vol.3 No.2. (1996)
-
[Publications] 安永尚志: "国文学における情報の考察とデータベースの構築" 情報知識学会論文誌. Vol.5 No.2. 1-15 (1995)
-
[Publications] 安永尚志: "国文学における文献試料の画像データベースとその流通" 情報知識学会論文誌. Vol.5 No.2. 16-30 (1995)
-
[Publications] 安永尚志: "奈良絵本データベースの開発研究" 国文学研究資料館紀要. 22号. (1996)
-
[Publications] 原 正一郎: "国文学研究とインターネット" 人文学と情報処理. No.8. 46-55 (1995)
-
[Publications] Shoichiro HARA and Hisashi YASUNAGA: "On the Text based Database Systems for Public Service" ALLCACH-95. 43-45 (1995)
-
[Publications] 原 正一郎 他: "国文学研究資料館蔵マイクロ資料目録データベースの再構築" 国文学研究資料館紀要. 22号. (1996)
-
[Publications] 中村康夫: "藤原清輔編「和歌一字抄」原撰本系統校本作成の試み" 国文学研究資料館紀要. 20号. 33-132 (1994)
-
[Publications] 石塚英弘: "電子出版-その概念と技術-" 電子情報通信学会誌. Vol.78 No.9. 891-898 (1995)
-
[Publications] 石塚英弘: "学術情報の電子化と流通-SGMLの発想から-" 人文学と情報処理. No.8. 18-25 (1995)
-
[Publications] 近藤泰弘: "川端善明の文法論の意味" 解釈と鑑賞. 60.1. 133-137 (1995)