1995 Fiscal Year Annual Research Report
日本語学習者の自然な言語活動支援用マルチメディアデータベース構築の基礎研究
Project/Area Number |
07207235
|
Research Institution | Kansai Gaidai University |
Principal Investigator |
小山 揚子 関西外国語大学, 外国語学部, 教授 (50271408)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久保 正敏 国立民族学博物館, 第5研究部, 助教授 (20026355)
坂野 永理 関西外国語大学, 外国語学部, 講師 (30271406)
鹿浦 佳子 関西外国語大学, 外国語学部, 助教授
|
Keywords | データベース / ニーズ調査 / 場面 / 機能 / socio-linguistic variables / 画像情報 / 音声情報 |
Research Abstract |
日本語は人間関係や場面による使い分けがむずかしく、学習レベルが上がるにつれ、自分の発話が適切かどうか悩むことが多くなる。実際の談話では音声情報と視覚情報が互いに有機的に機能しているのに、教室では主に前者しか与えられないからだ。そこで、学習者に総合的な情報が提供できるデータベースが必要となってくる。そのパイロットスタディとして研究計画にそって次の2つを実施した。 1)ニーズ調査の実施 昨年、本学留学生を対象にニーズ調査を試みたが、初級教材開発を目的とし、どういう音声情報が必要とされるかの資料をえるためのものだった。そこで今回は中級、上級に限り、どんな場面や状況で自分が使った表現が適切かどうか悩んだかを中心に面接方式で調査を行い、分析をいそいでいる。本学ではアジア系の留学生が少ないので、他大学にも協力を求め、広い範囲での分析を試みる予定であったが、本年度は実施できなかった。 2)画像・音声情報の抽出 上記ニーズ調査と同時進行なので、調査の結果に基づいて取り上げる場面や機能を選択する当初の計画を変更し、上級学習者が困難度を感じることが多い会社での人間関係をとりあげ、「用を頼む・断る・謝る・叱責する」機能の画像・音声情報の抽出を試みている。この場面に限ったのは、登場人物の上下年齢、親疎、公式、非公式などの属性が分類しやすいことによる。現在のところ、蓄積された情報が十分ではなく、妥当な分析結果は得られていない。
|