1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07207244
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Research Institution | National Institute for Educational Policy Research |
Principal Investigator |
小松 幸廣 国立教育研究所, 教育情報・資料センター, 教育内容情報研究室長 (50241229)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉岡 亮衛 国立教育研究所, 教育情報・資料センター, 主任研究官 (40200951)
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Keywords | データベース / 教材 / マルチメディア / 日本語教育 / イラスト |
Research Abstract |
本研究は、イラストを教材として活用するための、イラストデータベースの構築を目的としている。具体的にはイラストの制作、及びその効果的な検索の為のツールの開発である。なお本データベースは主に日本語教育用としての活用を考えた。 (1)イラストの制作とデータベース化 イラストの制作にあたっては教育用素材としての利用を考慮し、広範囲で、かつ日常的なシーンのイラスト化を検討した結果、「基礎日本語学習辞典」(凡人社)の見出し語約3,000語について制作対象とした。また、見出し語だけではイラスト化が困難なものについては同辞典の用例のシーンを用いる事にした。イラスト制作は7名(女性5人、男性2人)のイラストレータに依頼し、シーンの構成、制作方法などはイラストレータに任せた。 実際のイラスト化では時間的な流れや直接目では見えないもの、感情の表現など用例を用いても表現することが極めて困難な見出し語が数多く存在した。 イラストデータは電子化(モノクロ2階調72dpi)を図るために原版はB6版ケント紙(180Kg)、0.3mm以上の太さのデザインペンを用いることに統一した。これは、コンピユ-タディスプレイ上での表示サイズ、詳細度、印刷時の品質、イラストの再加工、表示に費やされる時間、スキャナーの特性などを考慮したためである。 イラストはスキャナーで電子化した後、汚れ、かすれなどの修正を行った上で、属性を付加して光磁気ディスクへの登録を行った。その結果、イラスト一枚あたり平均33Kbの容量となった。 (2)イラストデータベース検索ツールの開発 イラストデータを効率よく検索するために幾つかの属性付加を行った。属性項目については制作したイラストを基にして、扱われているジャンルの分類、イラストを構成するシーンの分析、扱われているシンボル(部品)とその役割の分析を行った。 これらの結果を基に要素名称、動作、背景、感情、ジャンルについての項目を付加した。この地に用例、用例のかな表記、見出し語に関する属性など、全16項目から構成した。 これら、属性付加や構成要素の部品化等新たな試みにより、見出し語だけの検索と比較するシーンのイメージなど感性的な情報の検索において効果が認められた。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 小松 幸廣: "日本語教育用イラスト・データベースの開発" The First International Conference on Computer Assisted System fot Tcaching & Learning/Japanese. 1. 90-98 (1995)
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[Publications] 小松 幸廣: "日本語教育用音声・画像データベースの開発" 日本科学教育学会 第19回年会. 19. 213-214 (1995)