• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

1995 Fiscal Year Annual Research Report

分子動力学法による固液界面でのイオンの挙動と分配

Research Project

Project/Area Number 07211211
Research InstitutionKochi University

Principal Investigator

赤松 直  高知大学, 教育学部, 助教授 (60211695)

Keywords分子動力学法 / MD法 / 固液界面 / 元素分配 / 部分溶融状態 / 固溶体 / 微量元素
Research Abstract

マグマの発生およびそれに伴う物質分化のメカニズムを知るためには、部分溶融状態で共存する固相および液相の状態をミクロな原子レベルで解明するアプローチが必要である.そのための有力な手法の1つに分子動力学(MD)法がある.本研究では,MgO-CaO系のNaCl型固溶体とその融解物の境界面(固液界面)をMDセル内で作成し,固液界面でMgイオンとCaイオンの交換・濃集する過程を調べた.
固溶体とその融解物とを計算機内で別々に作成し,それらを同一の温度圧力下でつなぎ合わせることにより,固液の共存状態を作りだした.固液共存させた系を常圧下の様々な温度条件におくことにより,液相の領域を拡大させたり,逆に固相の固溶体結晶を成長させたりすることができた.固液界面を比較的長時間保つことのできた場合について,界面に垂直方向のCaの濃度分布Ca/(Mg+Ca)を時間を追って観察したところ,
1.Mgに富んだCa/(Mg+Ca)=0.125組成の系について,完全に固化する直前の残液に"微量元素"であるCaの濃集が認められた.
2.Caに富んだCa/(Mg+Ca)=0.875組成の系について,完全に固化する直線の残液に"微量元素"であるMgの濃集が認められた.
結晶がメルトから成長する際に微量元素が残液へ濃集していく様子をMD計算において再現させたのは,我々の知る限り本研究が初めてである.今回計算を行なった時間スケールでは,固相・液相間での元素の分配平衡をみるには程遠い.しかしながら,元素分配の変化していく方向をMD計算で初めて示すことができたのは意義深いことと考えている.

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] 赤松 直: "分子動力学法による固液界面でのイオンの挙動と分配" 地球惑星科学関連学会1996年合同大会予稿集. (1996)

URL: 

Published: 1997-02-26   Modified: 2016-04-21  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi