1995 Fiscal Year Annual Research Report
金属フラーレンの金属・半導体表面における吸着構造と電子状態
Project/Area Number |
07213202
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
渡辺 洋右 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (00167181)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長谷川 幸雄 東北大学, 金属材料研究所, 助教授 (80252493)
XUE Qikun 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (90270826)
桜井 利夫 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (20143539)
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Keywords | 金属フラーレン / トンネル顕微鏡 / シリコンカーバイド |
Research Abstract |
当初予定していたアルカリ金属をドープしたSc_2@C_<84>etcの研究及びGaAs(001)面上のC_<60>等の研究は昨年度末に完了し、論文として発表済みであるためそれらを参照して頂くとする。ここでは本年度を中心として行った我々のグループによる、高性能FI-STM装置を利用した化合物半導体SiC(0001)に適用して行った研究結果を以下に報告する。SiC表面はin situ Siビームエッチング法即ち Si(gas)=>Si(ad) Si(ad)+SiO_2=>2SiO(gas) で清浄化した。清浄化して得られる表面は表面上のSi濃度が少ないときは<@D83@>D8x<@D83@>D8構造になり、逆に多い場合は3x3構造になることが判明した。前者の場合室温でC_<60>を吸着させると1モノレイヤー以下では小クラスタを形成し、被覆量を増大すれば3次元的クラスターを形成する。表面温度を上昇させると450℃でC_<60>は表面から離脱するが、第1層は残存する。また温度を上昇させたときにC_<60>が秩序配列を示すことはなかった。他方3x3構造表面の場合は1モノレイヤC_<60>を吸着させたとき秩序構造が実現した。そして1モノレイヤ以上になるとより秩序化は進みfcc(111)面の配列と類似のものとなった。このC_<60>層を850℃で熱処理するとSiCの核形成が生じ、さらに高温(900-1000℃)ではSiC表面の秩序化を促進した。従ってSiCのホモエピタキシャル成長の前駆体分子としての役割をC_<60>が果たす作用のあることが 判明した。以上の結果は"Adsorption of C_<60> on 6H-SiC(0001) surface by scanning tunneling microscopy"として論文作成を準備中です。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] X.D.Wang: "Reconstructed Sc2C84 Monolayer on the Ag(111)1X1 Surface" Phys.Rev.B52. 2098-2101 (1995)
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[Publications] Q.K.Xue: "Adsorption and film growth of C60 on the GaAs(001)2x6 surface by molecular-beam epitaxy" Phys.Rev.B53. 1985-1989 (1996)
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[Publications] H.Shinohara: "An oriented cluster formation of endohederal Y@C82 metallofullerenes on clean surfaces" J.Phys.Chem.99(38). 13769-13771 (1995)