1995 Fiscal Year Annual Research Report
炭素マイクロクラスターの電子状態・振動状態に関する第一原理的研究
Project/Area Number |
07213203
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
川添 良幸 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (30091672)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
進藤 浩一 岩手大学, 人文社会科学部, 教授 (10004384)
大野 かおる 東北大学, 金属材料研究所, 助教授 (40185343)
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Keywords | 電子構造 / 混合基底法 / 第一原理分子動力学法 / 構造安定性 / 分子内振動 / 全ポテンシャル / 内包フラーレン / サイエンティフィック・ビジュアリゼーション |
Research Abstract |
分子ビームエピタキシャル技術の向上により、数原子層からなる超薄膜が作成できるようになり、バルクとは全く異なる磁性材料としての新しい機能が期待されている。 我々は、磁性薄膜の磁気エネルギーやランダウ・リフシッツの自由エネルギー汎関数から出発し、変分法を用いて磁化の大きさや方向に関する偏微分方程式を導き、それを解析的に解くことにより、相転移のメカニズムを解明した。また、キューリ温度や臨界膜厚の各物理量への依存性を解析的に明らかにした。また、数原子層からなる薄膜における磁化方向相移転を定量的に理解するため、格子モデルを導入し、非線型連立方程式を数値的に解いた。 面内形状異方性と界面垂直異方性の競合における交換相互作用の効果を取り入れた磁性薄膜の磁化方向相移転に関するミクロスコピックな理論を構築した。薄膜内の磁化の非一様構造を記述することによって、磁化方向に関する相転移のメカニズムを解明し、臨界膜厚の他の磁性特性への依存性を明らかにした。さらに、モンタカルロシミュレーションにより、磁性多層膜系での磁化方向相転移の動的特性を明らかにした。 我々のミクロスコピックな理論により、非一様磁化構造からの寄与と表面磁気垂直異方性の大きさの決定が可能となった。また、磁性材料としての重要な性質である外部磁場への応答の動的性質を解明した。こうして、我々の研究により、磁化方向相転移に関して多層膜の界面で発生する磁気垂直異方性の発生メカニズムが解明され、新しい機能を備えた新材料の開発に寄与することが明らかになった。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] K.Esfarjani: "Search for the ground state of C_<60>B_<10>" MRS Symposium Proceedings. 359. 229-233 (1995)
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[Publications] Y.Maruyama: "Electronic structures of C_<60> and C_<70> adscrbed on Cu(111) surface and imtramolecular STM images" Physical Review. B52. 2070-2075 (1995)
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[Publications] Z.Q.Li: "Energetics and structures of small benzene clusters" Computational Materials Science. 4. 241-248 (1995)
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[Publications] K.Ohno: "Stability and reactivity of C_<60> studied by all-electron mixed-basis molecular-dynamics simulations at finite temperatures" Physical Review. B53. 1-5 (1996)
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[Publications] K.Esfarjani: "Effect of orientation on the band structure of C_<58>BN hetero-fullerenes in fcc solid phase" Solid State Communications. 97. 539-542 (1996)
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[Publications] Y.Hashi: "Tight-binding molecular dynamics simulation of fullerene collision processes" Journal of Japan Institute of Metals. (発表予定). (1996)