1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07214212
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
佐藤 史衞 東京工業大学, 生命理工学部, 教授 (50016606)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
占部 弘和 東京工業大学, 生命理工学部, 助手 (10176745)
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Keywords | プロスタグランジン / 有機合成 / 構造-活性相関 / 2成分連結法 / フリルアルコール / 転位反応 / 共役付加 / 医薬品 |
Research Abstract |
プロスタグランジンはその顕著な生理活性から医薬品として注目されており、特に代謝安定かつ薬効が分離したプロスタグランジン誘導体の開発は重要な研究課題である。本研究では従来例のないプロスタグランジンのα鎖にフェニル基を有したベンゾプロスタグランジンを設計し、それを合成し構造-活性の知見を得ることを目的として行い初期の目標を達成した。すなわち2成分連結法でベンゾプロスタグランジンを合成する戦略の基にフェニル基をα鎖として有すシクロペンテノンをフリルアルコールの転移を鍵反応として用い合成した。つづいてω-鎖を共役付加させベンゾプロスタグランジンの合成を達成した。このようにして得た各種ベンゾプロスタグランジンの抗血小板凝集抑制効果を人血小板を用いて測定した。その結果プロスタグランジンの5員環とカルボキシル基がフェニル基のo-、p-、m-位で結合しているもので、その活性が大きく変わりm-位のものが最大活性を有し、p-位のものはほとんど活性が無いことを明らかにすることができた。合成したベンゾプロスタグランジンのコンホ-マ-を計算で導き出し、天然型プロスタグランジンのものと重ね合わせた結果、m-位置換のものが最もよく重なり、p-位のものは重なりがよくないことを見出し構造-活性相関に新しい知見を加えることができた。これら知見は今後プロスタグランジン医薬品を開発する際の有用な情報となるものと考えている。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Yukio Yoshida: "An Efficient Approach to Optically Active Benzoprostacyclins by a Two-component Coupling Process" J. Chem. Soc. , Chem. Commun.811-812 (1995)
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[Publications] Yasufumi Kawanaka: "Synthesis of the Key Component for Preparation of 6-Keto-prostaglandins by the Two-component Coupling Process. Synthesis of 6-Keto-prostaglandin E_1, Ornoprostill and Δ^2-trans-6-Keto-prostaglandin E_1." J. Chem. Soc. , Perkin 1,. (in press).