p型、n型特性を制御した導電性高分子と電極とする反応場の設計と反応制御

1995 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 07215222
• Research Institution: Tokyo Institute of Technology
• Principal Investigator: 山本 隆一 東京工業大学, 資源化学研究所, 教授 (10016743)
• Keywords: p、n型導電性高分子 / 導電性高分子電極 / 水の電気分解 / 電流-電圧曲線 / Tatel Plot

Research Abstract

p型電導性高分子となるポリチオフェン(PTh)、ポリオクチルチオフェン(P3OcTh)、n型電導性高分子となるポリピリジン(Ppy)、ポリヘキシルピリジン(PHxpy)、ポリビピリジン(PBpy)、等を有機金属化学的手法により合成し、これらを金属電極上に被覆して電導性高分子電極を作製した。作製した導電性高分子電極の化学的・電気化学的p型、n型ド-ピング特性を測定し、電極材料としての基本的酸化還元特性を明らかにした。酸性水溶液中における水の電気分解のカソードとしてPBpy、Ppy、PHxpy、P3OcThを用いたときの電流-電圧曲線、Tafel Plotより、電極近傍での水素発生機構について調べた。その結果、ピリジン環のみから構成されるポリマーとアルキル側鎖を有するポリマーとの間にアルキル基の疎水性効果による大きな変化が見られた。また、アルカリ性水溶液中での水の電気分解のアノードとして上述の電導性高分子電極を用い、電極近傍での酸素発生反応における、触媒作用を調べたところ、PBpy、Ppy、P3OcThにおいて電流密度の小さな範囲で、早い電流-電圧曲線の立ち上がりが観測された。これらの気体発生反応は下地電極/ポリマー界面で起こっているものと推察された。

Research Products

• [Publications] T. Maruyama and T. Yamamoto: "Preparation of Poly(2, 2'-bipyridine-5, 5'-diyl)Derivatives by Dehalogeration Polycondensation by Using Nico)-Complexes." Synth. Metals. 69. 553-553 (1995)
• [Publications] T. Miyamae, T. Yamamoto et al.: "Ultraviolet Photoelectron Spectroscopy of Polycpyridine-2, 5-diyl), Poly (2, 2'-bipyridine-5, 5'-diyl), and Their K-doped Sates" J. Chem. Phys.103. 2738-2744 (1995)
• [Publications] T. Yamamoto: "π-Conjugated Polymers Prepared by Organometalic Polycondensation" J. Synth. Chem.53. 999 (1995)